なぜ人は太るのか 「ロジック」を理解していれば痩せられる:新連載・ライザップに挑戦してみた(4/4 ページ)
「飲み会が続いていて、お腹が出てきた」「毎日3食きっちり食べると、太ってしまう」という人も多いのでは。筆者の上阪徹氏は「ライザップ」に挑戦し、ダイエットに成功するわけだが、プログラム終了後も体重は増えていないという。その理由は……。
見た目やカロリーにだまされてはいけない
ライザップの推奨食材や私が何を食べていたのかは本にも書いたが、それを2カ月、トレーナーの指導のもと継続するだけで大きく痩せられたのである。ロジックが理解でき、しかも、するすると体重が落ちていったので、苦しさは感じなかった。むしろ楽しんでいた。
そしてライザップを終えてからは、普通に食事をするようになった。助走期間を1週間ほど経た後は、牛丼も食べるし、ケーキもお菓子も食べる。もともとご飯も甘い物も好きなのである。飲み会でわいわいがやがやとおいしいものをつまむこともある。
しかし、その生活をずっと続けたら、どういうことになるのか、もう分かっているのだ。だから、「食べ過ぎたな」と思ったら、翌日減らす。意識して、糖質をカットするようにする。週2回ほどは、軽い筋力トレーニングをする。ニュースを見ながら、10分程度のトレーニングだ。これだけである。それだけで、体重は維持できている。
ロジックを理解していないと、イメージに流される。ヘルシーな食事だろう、と思って、サラダばかり食べていれば、筋肉はますます衰えてしまう。ざるそばとサーロインステーキ(それぞれ200グラム)では、ステーキのほうが太りそうに思える。
実際、カロリーは264キロカロリー対996キロカロリーだ。しかし、糖質は48グラム対0.6グラム。太るのは、明らかにざるそばなのである。
高齢になって、のどごしもいいから、ヘルシーだから、とそうめんばかり食べているケースはよくあるらしい。そうめんは糖質が高い。何が起きるのかというと、タンパク不足で筋肉や骨が衰え、脂肪でポチャポチャ。これでは寝たきりまっしぐらの危険が出る。
食べなければいけないのは、肉や魚のタンパク質なのだ。見た目やカロリーにだまされてはいけない。重要なことは、きちんとロジックを理解することなのである。
プロフィール:上阪徹(うえさか・とおる)
1966年兵庫県生まれ。1989年早稲田大学商学部卒業後、リクルート・グループなどを経てフリーランスのライターとして独立。最前線のビジネス現場から、トップランナーたちの仕事論を分かりやすく伝えるインタビューを得意とする。雑誌や書籍などで執筆するほか、取材で書き上げるブックライター作品も70冊以上に。取材相手は3000人を超える。
著書に『ライザップはなぜ、結果にコミットできるのか』『やり直し・差し戻しをなくす できる人の準備力』『成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか?』『なぜ気づいたらドトールを選んでしまうのか?』『なぜ今ローソンが「とにかく面白い」のか?』『成功者3000人の言葉 人生をひらく99の基本』『職業、ブックライター。』など。
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