ライザップはなぜ「結果にコミットできる」のか:ライザップに挑戦してみた(2/4 ページ)
ライザップに行くと、なぜ痩せることができるのか。前回、代謝を上げ、エネルギー消費を高めるための「筋力トレーニング」と、太りやすい原因となる糖質をカットする「低糖質食事法」について触れたが、痩せるメソッドのポイントは、もうひとつある。それは……。
共通の目標を二人で一緒に目指す
筋力トレーニングについてのプログラムを作ったり、実際のトレーニングを補助してくれたりするのもトレーナーの役割だが、ライザップのトレーナーは単なる「身体を動かすためのサポート役」というわけではない。
器具やマシンの使い方ももちろん知っているが、それだけではなく「身体の変え方」について徹底した教育を受けたプロなのだ。「痩せるために何をすればいいのか」を学んできている。それをゲスト一人ひとりに合わせて実践していくのである。
トレーナーには、毎日3食の食事内容を報告することになっており、低糖質食事法が正しく行われているか、アドバイスする。それは単に、低糖質の食事になっているか、というだけではなく、腸内環境や体調、メンタルも含めてケアしていくのだ。
ダイエットプログラムについてロジックを理解しても、自分ひとりだけで行うのは、実は難しい。私自身、ロジックだけ理解して、できたかどうか。自分が目指すものについて、専門知識を持った担当トレーナーが寄り添ってくれる意義は大きい。
実際、何かあっても相談ができる。踏ん張らないといけないところで、トレーナーの一言が支えになったりする。頑張りを褒め、応援してくれる。もっといえば、応援してくれるトレーナーのためにも、頑張ろうと思えるようになる。そういう関係性が作れるのだ。
そうすると、食事に気をつけよう、筋トレを家でもやってみよう、ということにもなる。それは結果的に自分の成功に結びついていく。共通の目標を二人で一緒に目指していくのが、トレーナー。目標達成のパートナーのような存在になるのである。
実際、このトレーナーの役割こそが、ライザップという事業が生まれた背景でもある。RIZAPグループを率いる瀬戸健社長はもともと、ダイエット商材を扱って爆発的なヒットを生んでいた。だが、ダイエットに成功する人も多かったが、うまくいかない人もいた。その難しさは、「一人で取り組まなければいけない」という点だと気づいた。
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