コンビニの数は増えているけれど、働くの人の「収入」は厳しいカラクリ:コンビニ探偵! 調査報告書(1/4 ページ)
大手コンビニチェーンはこれまで店舗数をどんどん増やしてきた。「まだまだ大丈夫」といった感じで大量に出店し続けているが問題はないのだろうか。今回は行き着く先の「不安」について考察する。
コンビニ探偵! 調査報告書:
「タフじゃなければコンビニ経営はできない。優しくなければコンビニを経営する資格がない」……だけど、タフであり続けることも、優しくあり続けることも、簡単ではない。
ほとんどの人が一度は利用したことがある「コンビニ」。ニュースやデータからコンビニで何が起きているのかを、推理して、調査して報告します。筆者は大手コンビニの元本部社員、元コンビニオーナー。コンビニの表と裏を見てきた者だけにしか書けないコラムはいかがですか?
大手コンビニチェーンはこれまで店舗数をどんどん増やしてきた。日本での店舗数は「5万店が限界」とも言われてきたが、どこ吹く風である。「まだまだ大丈夫」といった感じで、大量に出店し続けているが問題はないのか。今回は行き着く先の「不安」について考察する。
店舗が増えると売り上げが落ちる
以下のグラフは、以前の記事で筆者が作成したものだ。ご覧の通り、コンビニ1店舗当たりの人口は年々減り続けている。一方、1店舗当たりの集客力は年々アップしている。ここ10年の推移を見るかぎり、売り上げは確保できているようだ。
グラフの勢いそのままにコンビニの店舗が今後も増え続け、それに比例して1店舗当たりの人口が減ってくれば、次第に売り上げの確保が厳しくなることは容易に想像できる。人口が減ることも問題の1つだが、それよりも売り上げが落ちる原因がある。
それは、店舗の増加だ。上のグラフを見て、読者のみなさんは「えっ、店舗が増えても結果的に売り上げは伸びているんだから問題ないっしょ!」と思うだろう。確かに、コンビニ全体の売り上げは伸びている。実は、この裏には本部が考えた巧妙なカラクリがあるのだ。次のページで詳しく説明しよう。
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