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JR東、IoT・AI導入を本格化 20年後見据えた技術戦略を策定
JR東日本が、IoTやAI、ビッグデータなどを活用した技術戦略を策定した。リスク管理や列車運行の円滑化をはかり、20年後までの確立をめざす。
JR東日本は11月8日、IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)、ビッグデータなどの最新技術を活用した技術戦略を策定した。安全対策やサービス、保守など様々な分野を最新技術でアップデートしていく「モビリティ革命」をおおむね20年後までに実現していく。
最新技術の導入を予定しているのは、以下の3分野。
- リスク管理――センサーを活用した災害時対応、ロボットを活用したホーム上の安全管理、ビッグデータの解析に基き事故の予兆を把握
- 列車運行の円滑化――バスやタクシーなど他の交通機関の運行状況や気象情報を分析・把握し、顧客の移動時間の短縮に向けた臨機応変な列車運行
- ロボットやAIとの“協働”――ビッグデータを活用した車両メンテナンス、列車の自動運転、AIによる業務支援の導入を推進し、生産年齢人口の減少に備えた仕事の仕組みを確立
実現に向け、社内外のデータを横断的に活用する情報プラットフォームをクラウド上に構築。IoTセンサーから収集したデータをAIを活用して組み合わせるなど、グループ内外の企業と連携を容易にして新しいサービス開発などにつなげる。ハッカソンなどを通じて社外の知見を取り込む試みも進めていく。
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