トヨタ自動車は11月22日、子会社でハウスメーカーの手がけるトヨタホームが同業のミサワホームを連結子会社化すると発表した。人口減少を見据え、リフォームなど既存住宅を対象とした「ストックビジネス」の強化や高齢者向け住宅など新領域への進出には単独での対応は難しく、従来以上に両社の連携を強化する必要があると判断した。
トヨタホームはミサワホーム株式の27.84%を保有する筆頭株主だが、11月28日から実施する株式公開買い付け(TOB)と、来年3月末までの払い込みで実施する第三者割当増資を引き受け、計約200億円で51%を取得、ミサワホームを連結子会社化する。ミサワホームは東証1部・名証1部上場を維持する見通し。
トヨタホームはトヨタの住宅事業部門を独立する形で2004年に設立。トヨタ自動車がミサワホームと2005年に資本提携し、トヨタホームとミサワホームは資材の共同調達や土地の共同購入・分譲などで共同事業を進めてきた経緯がある。
ミサワホームは社名、ブランドなどは従来通り維持する一方、技術・商品開発や資材調達などはシステム統合や相互活用で効率化する。
2016年3月期の連結売上高は、トヨタホームが1671億円、ミサワホームが3993億円。
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