「MVNOは淘汰される」フリーテルの自信:甲斐寿憲のキニナルモバイル(2/5 ページ)
格安スマホ「FREETEL(フリーテル)」がよく売れている。FREETELを製造・販売しているプラスワン・マーケティングは、いまの状況をどのように見ているのか。同社の大仲常務に話を聞いた。
携帯キャリアはマーケティングが上手
――FREETELの創業当時の話を聞かせてください。
大仲: 4年前に私たちはSIMフリー市場に参入しましたが、当時これほど普及するとは思っていませんでした。なぜかというと、ほとんどの消費者は通信SIMを選ぶ習慣がなかったことが挙げられます。MNO(ドコモ、KDDI、ソフトバンク)で選ぶことはあったかもしれませんが、大半の人は「欲しい機種があるかないか」で選んでいたと思うんです。結果、iPhoneを独占販売していたソフトバンクが飛躍的にユーザー数を増やしました。
――大仲さんはプロダクトマネージャーとしてFREETELブランドの機種の企画・開発に携わられていますが、どのような考えで企画していますか?
大仲: 私は前職も通信業界で働いていまして、日本だけでなく海外の通信業界も見てきました。当時、あまりにも日本の通信業界が世界と違うと思っていました。例えば中国。端末とSIMカードが別々に販売されている……これがグローバルスタンダードなんです。日本で普通に行われていた◯年縛りのような形はありませんでした。
本当の意味で自由で、通信料は日本に比べて安かった。韓国も日本より安かった。そんな状況だったので「日本の携帯キャリアのマーケティングは、ある意味うまいなあ」と思ったんです。毎月1万円以内、高くても2〜3万円の「払えなくはない微妙な金額」で請求される。でも、冷静に世界と比べると割高。そこに私はビジネスチャンスを見つけて、創業メンバーと一緒に「始めてみよう」と決意しました。
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