組織文化の「10原則」とは?:企業はどうあるべきか(6/11 ページ)
日本企業にとって、企業買収、新規事業立ち上げ、大きく変化する市場などに対応する場合、単なるビジネス戦略上の打ち手だけでなく、「組織文化」についても検討の必要性が高まっている。そのような場合に、どのようなアプローチを検討するべきだろうか?
4. 信頼できる非公式リーダーを配置する
正式な地位によって与えられる権威とリーダーシップを混同してはならない。リーダーシップとは自然発生的な性質を持つものであり、組織図に記載された役職や地位には関係なく、非公式に行使され、示されるものである。
どの組織にも存在する信頼できる非公式リーダーは、そのような認識がなされていないことがよくあるため、文化を推進するという話になったときに、見過ごされ、十分に活用されないことが多い。そうしたリーダーについては、インタビューや調査、また、企業が、電子メール統計の分析や記録の照合によって、複雑な社内の社会的関係を示したマップを作成することを可能にする、組織ネットワーク分析等のツールを通じて、見極めることができる。
リーダーが特定されると、彼らは「何かをすることで示す」ことにより、行動に影響を及ぼすことのできる強力な味方となる。実際、企業が組織を綿密に計画することによって、さまざまな種類の核となるリーダーシップの強みを示すリーダーを見極めることができるようになるのである。
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