20〜34歳「ミレニアル世代」は個人主義、収入重視:“社会のリーダー”は誰が担う?
会社への帰属意識が低いといわれる「ミレニアル世代」は、どのようなビジネスパーソンを目指すのだろうか――。マンパワーグループ調べ。
現在20〜34歳(1982〜1996年生まれ)の「ミレニアル世代」は、一般的に会社への帰属意識が低く、早期の離職を考える人が多いといわれる。では、彼らはキャリア全体を通して、どんなビジネスパーソンになりたいと考えているのだろうか――。人材サービスを手掛けるマンパワーグループが調査結果を発表した。
日本のミレニアル世代のうち、「自身のキャリアにおける最優先事項は?」との質問に対して「高収入を得ること」と答えた人は58%を占めた。次いで多かったのが「その分野の専門家として認められること」で、13%。以下、「積極的に貢献すること」(10%)、「優秀な人と仕事をすること」(8%)と続き、組織や人間関係よりも収入面を充実させたいと考える人が多いことが読み取れた。
マネジメント面についての関心は低く、キャリアの最優先事項について「自分の会社を持つこと」と答えた人は5%。「組織のトップに立つこと」「部下を管理すること」と答えた人はともに3%。リーダー的役割を担うことはあまり重視していないことが分かった。
「今後伸ばしたい能力」については、「専門的な職業スキル」を挙げた人は37%。次いで「コミュニケーションスキル」(21%)、「IT・テクノロジー関係のスキル」(20%)となった。この質問でも、マネジメント能力を伸ばしたいと答えた人は少なく、「リーダーシップ」は10%、「人材管理スキル」は6%という結果だった。
海外のミレニアル世代に対する調査結果と比較しても、日本の同世代のビジネスパーソンは収入と個人能力を重視する傾向が強かった。「企業はこのような傾向を把握した上で、将来のリーダーを担う人材を確保・育成する施策を立てるべき」とみている。
調査は18カ国・約11000人のミレニアル世代を対象に、2016年2月と4月に実施した。
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