ハンカチ王子にうんざり、やっぱりの理由:赤坂8丁目発 スポーツ246(4/5 ページ)
プロ野球界の1年を振り返ると、やはり「二刀流・大谷」を避けて通ることはできない。「2018年にメジャー移籍か?」といった話で盛り上がっている一方、“スーパースターになりそこねた投手”の存在が気になる。言わずもがな、斎藤佑樹だ。
ダルビッシュにも愛想を尽かされた
そして、もう1人はダルビッシュだ。2011年のルーキーイヤーで斎藤は春季キャンプ中、ダルビッシュから声をかけられ、キャッチボールの相手を務める機会にも恵まれていた。ところが、そのキャンプ期間も終盤に入るとパッタリとお声がかからなくなった。前出の球界関係者は、次のように言う。
「ダルもイチローと同じでどうやら斎藤のプロとしての姿勢にすぐさま疑問を覚えたらしい。ダルはとにかくストイックですからね。当時、周りから持ち上げられてチヤホヤされながらも斎藤がもう少し謙虚で何でも吸収してやろうという気持ちを持っていれば、ダルも『可愛い後輩』として一目置いたかもしれないですが……。
何せ斎藤はせっかくのダルというお手本になるべき先生がいながらも、ロクに質問もしないばかりか率先して会話もしようとしなかった。これではダルから愛想を尽かされて“ダメ出し”を食らってしまったのもさすがに無理はありませんね」
もし仮に斎藤がプロ入り当初、驕ることなく謙虚な姿勢を持っていたら彼の運命は大きく変わっていたかもしれない。現在メジャーリーグで活躍するイチローとダルビッシュの両スーパースターからかわいがられ続け、さまざまなアドバイスをもらいながら超一流選手へのステップを踏んでいく可能性を見出せたからだ。自身をあっさりと飛び越えてしまった大谷が今オフ、ダルビッシュと2年連続で合同自主トレを行うのは斎藤にとって実に皮肉な話であろう。
プロ7年目の今季は3年ぶりの勝ち星なしに終わり、日本一となったチームにまったく貢献できなかった。加えてグラウンド外でも出版社の社長に高級外車をおねだりして買い与えてもらった“ポルシェ騒動”が発覚するなど踏んだり蹴ったり。
それでも斎藤は11月、チームメートの有原航平投手と北海道・美瑛町の雪道でスリップして道脇に転落したクルマの中に取り残された男性を救助したニュースはネット上でも一転して賞賛された。こういう流れを見ると、まだ多少は「持っている」のかもしれない。
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