解説 モバイルバッテリーの危険性と選び方:甲斐寿憲のキニナルモバイル(1/4 ページ)
「スマホのバッテリーがすぐに切れるので、モバイルバッテリーを持ち歩いている」人が増えてきた。ただし、注意が必要である。家電量販店などで安いモノを購入したら、とんでもない事態になるかも。どういうことかというと……。
甲斐寿憲のキニナルモバイル:
今やITはビジネスにプライベートに不可欠なもの。特にスマートフォンやタブレット、ノートPCといったモバイル関連は、現代人にとって必須アイテムになりつつある。日常のニュースや何気ない雑談の中にも、モバイルの話題をすることも増えてきているはず。
本連載ではモバイルを中心とした気になる話題をライターの甲斐寿憲がメーカーや開発者、ユーザーに直撃取材をし「実際にどうなのか?」を検証を交えて紹介。今話題の人気の製品、気になるメーカーの動向を分かりやすく紐解いていく。ひょっとすると、そこに新たなビジネスチャンスのヒントが隠れているかもしれない。ぜひ、大人のITスキルの一貫として役立てていただきたい。
気がつけば2016年も残りわずかということで、今年もまた年末年始がやってくる。年末年始といえば仕事や家事が忙しくなる季節だが、それ以上に帰省など外出の機会が増える時期でもある。
「飲み会の途中でスマホのバッテリーが切れた」「帰省途中で充電ができる場所が見つからない」といった経験をした人も多いのでは。そういうときに役立つのが外付けのモバイルバッテリーになるのだが、実はこのモバイルバッテリーにもいろいろな“常識”があることをご存じだろうか。
安かろう製品には十分注意を
モバイルバッテリーの正体は「ニッケル水素電池」または「リチウムイオン電池」である。この電池の蓄電容量は「mAh(ミリアンペアアワー)」で示される。最近では「大容量◯0,000mAh」「スマホ◯回分充電可能」などと表記がされた製品をよく目にするが、スマホによって充電する内蔵バッテリーの容量は違うので「◯回充電」をうのみにして買わないほうがいいだろう。
また、低価格のモバイルバッテリーには注意が必要だ。安い商品=「旧製品」または「途上国で生産されて輸入された製品」と考えていいだろう。特に注意が必要なのは、メーカー名のない激安モバイルバッテリーだ。「激安モバイルバッテリーを分解したら、中身の半分以上は砂袋が詰まっていた」「実測してみると表記の半分以下の容量しか充電できなかった」といった粗悪品が、SNS上で話題になっていた。
さらに、モバイルバッテリーは蓄電するので「危険なモノ」でもあることも認識しておく必要がある。最近ではスマホ「Galaxy Note 7」の発火事件によって、内蔵バッテリーの危険性が認知されつつあるが、モバイルバッテリーも同様にバッテリーを搭載した製品である。メーカー名のない製品は注意が必要だ。
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