「補強に30億円も」巨人が崩壊する危険性:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
プロ野球の巨人が今オフ、例年にない大型補強を敢行中だ。関係者からは「まだまだ終わらない」といった声も出ているが、主力選手をたくさん獲得することでチームはうまく機能するのだろうか。過去の歴史をさかのぼると……。
巨人の巨大補強は諸刃の剣
しかもまだ補強は打ち止めになっていないとの情報もある。編成作業に直接タッチしていない巨人の球団関係者が「こんな金額を費やしてウチは本当に大丈夫なのだろうか」とボヤいていたが、それも無理はないだろう。しかし裏を返せば、それだけの巨額を投入するほど巨人は来季のV奪回に心血を注いでいるというわけである。常勝軍団が2年連続で優勝から遠ざかっているばかりか、今季2位とはいえリーグVの広島東洋カープから実に17.5ゲームもの屈辱的な大差を付けられてしまったのだ。
いまだ球団で実質的なかじ取り役となっている読売新聞グループ本社主筆・渡邉恒雄氏と“ナンバー2”である同グループ本社社長・山口寿一氏が、この巨人の現状に強い危機感を覚え、今オフの巨大補強にゴーサインを出したのである。無論、その背景には両者の抱く「(現監督の)由伸を守れ」という共通の思いがあるからに他ならない。
さて、ここで話を戻そう。これだけのカネを動かして戦力補強をあてがってもらったのだから高橋監督には来季当然ながらV奪回が絶対条件となる。確かに戦力の充実化はタクトを振る側としてこれ以上ないプラス材料だ。しかしながら冷静に見ると巨大補強は諸刃の剣でもある。特に今オフの巨人はとにかく片っ端からストーブリーグで市場に出た選手をかき集めたような印象が強い。そうなると明らかに同じポジションで被ってしまい「余剰人員」となる選手も出てくるだけに現場としては、やり繰りが非常に難しくなってくる。
チームの長である高橋監督にはV奪回が厳命されるだけでなく、そういう弾き出された選手たちの心をいかにケアできるかというところも求められてくるだろう。先の陽の会見で高橋監督の笑顔が引きつったように見えたのは本人もこの点をプレッシャーとして感じ、自覚していたからではなかったか。
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