フランスで人気の“忘れ物防止用”IoTタグ、日本上陸:有名デザイナーを起用
2013年に創業したフランスのベンチャー企業Wistikiが、IoT技術を活用した忘れ物防止用タグ「Wistiki by Starck」を発売する。スマホやタブレットとBluetoothでつながり、忘れ物を防止するアラートなどを発信する。
フランスのWistikiは1月24日、IoT(モノのインターネット)技術を活用した忘れ物防止用タグ「Wistiki by Starck」シリーズを日本向けに販売開始すると発表した。スティックタイプの「voila!(ヴォワラ)」を2月1日に、ペンダントタイプの「aha!(アッハ)」を3月24日に発売する。
同シリーズは、スマートフォンやタブレットのBluetooth機能と連動するワイヤレスタグで、鍵やカバン、傘などへの装着を想定している。通信可能距離は約100メートルで、通信が途切れる際に端末にアラートを表示し、忘れ物を防止するという。
専用のアプリをインストールすると、スマホやタブレットから遠隔操作で呼出ベルを鳴らすことが可能。タグを装着した物を紛失した場合に見つけやすくする。その他に、アプリを介して最後に通信した位置を確認し、置き忘れた場所をGPS表示する機能などを持つ。
デザイナーには、スーパードライホール(東京都墨田区)のデザインを手掛けたことで知られるPhilippe Starck(フィリップ・スタルク)氏を起用した。
開発元のWistikiは、13年にパリで創業したスタートアップ。14年からワイヤレスタグ事業に参入し、15年にはフランス国内で9割超のシェアを獲得したという(GFK調べ)。フランスでの成功を受けて世界展開を視野に入れ、16年春に日本でクラウドファンディングを実施したところ、約4000万円が集まったため販売が決定した経緯がある。
創業者のBruno Lussato(ブリュノ・リュサト)氏は、「Wistiki by Starckは、開発から製造までのすべてをフランス国内で行っている点と、高い防水性能を持つ点が特長。素材とデザインにもこだわっており、アクセサリー感覚で使用できる」と自信を見せる。
価格は、ヴォワラ、アッハともに5980円(税別)。17年中に10万個の販売を目指す。
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