「中身で判断してほしい」という就活中の若者へ:身だしなみは最低限のマナー(2/2 ページ)
相手には外見の良さを求めるのに、自分のことは「中身を見てほしい」では矛盾しています。自分の外見に優位性がないなら、それを補正するお金や権力など、何らかのメリットで説得する必要があります。
2.外見より中身で判断してほしい
こういう声を聞きます、特に男子学生。大体見た目にも優位性のなさそうな子が多いように思います。実は同じことを言っている、中年世代の男性もいるのです。
中年になり、家庭も持った社会人経験もそれなりに積んだ男性なのに、「カノジョ欲しい」とか思ってる不届きなヤカラもいるらしいのです。友人たちの名誉のために、私の周囲の直接の知り合いには1人たりともいないのですが、どうやらそんなこと思ったり言ったりしてるオッサンはけっこういると、複数ジョシから聞いております。
そんな不届き者の中には若いイケメンさんに見た目で対抗できず、「素の自分を見てほしい」などと言ってくる者もいるとか。見た目でもお金でもなく、ハートで勝負というのはどうなんでしょう。自分が若いおねいちゃんと付き合いたいのは、多分にその見た目にひかれているからなのに、自分は見た目ではない所で評価してほしいとは虫が良すぎます。こうして「素のままの自分」で勝負してもなかなか思いは叶わず、社会も家庭も平和という結末になります。めでたしめでたし。
3.「素のままで評価」されることはない
相手には外見の良さを求めるのに、自分のことは「中身を見て」では矛盾しています。自分の外見に優位性がないのなら、その分を補正するお金だったり権力だったり、何らかのメリットで説得する必要があります。
就活するワカモノも同じです。「素のままの自分」で評価されることはまず無理です。幸い就活では顔の造形で採否が決まることはまずないので、見た目といっても十分対応は可能なのです。服装や身だしなみは当然として、それ以外にもマナーなど身に着けておけば就活において著しい不利は避けることが出来ます。
マナーが必要なのは礼儀作法の達人を求めているからではなく、企業社会という空間のルールに沿えるかどうかが評価されるからであって、自分のやり方を通したいなら会社という器を使わず自分1人で起業すればよいのです。ある程度髪を整え、シワがよっていないシャツを着て、清潔感のあるスーツを着るだけで、それ以上の化粧も高価なブランド品も必要ありません。
しかし実際の面接にはワイシャツやネクタイ、スーツがよれよれという学生も現れます。そんな素で採用されることはないでしょう。フケやら鼻毛やら、身だしなみもできない人間に任せられる仕事はないのです。それは会社という社会が求める要素だからです。会社という働く場を求める以上は、果たさなければならない義務だと割り切って、しっかり準備はしましょう。(増沢隆太)
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