帝国データバンクによると、格安海外旅行会社の「てるみくらぶ」が3月27日、東京地裁に自己破産を申し立て、破産手続き開始決定を受けた。負債総額は151億円と、旅行業者としてはリーマンショック後で最大。うち約100億円は、一般旅行者約3万6000人のものという。
同社をめぐっては、24日に旅行ツアーの航空券が一部発券できなくなるなどのトラブルが起き、観光庁が調査を始めていた。
同社によると、旅行代金の弁済は日本旅行業協会からの総額1億2000万円分が限度としており、大半が返金されない可能性がある。「お預かりした旅行代金の全額の弁済ができなくなることにつきまして重ねてお詫び申し上げます」と謝罪している。
同社は1998年設立。自社サイトなどで格安海外旅行ツアーを販売し、2016年9月期には約195億円の売上高を計上。だが人件費の増加や積極的な広告展開による販管費増、円安傾向などで利益率が悪化していたという。
同社はWebサイトで「資金繰りの悪化により今後の営業の見通しが立たなくなった」などと破産申し立てを報告。
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