セブン&アイとアスクル、ECで提携 相互送客を11月開始:生鮮食品ECも開始
セブン&アイ・ホールディングスとアスクルが、ネット通販事業で提携。ECサイトの相互送客などを実施し、売り上げ増加を図っていく。
セブン&アイ・ホールディングスとアスクルは7月6日、EC(インターネット通販)事業での業務提携に基本合意したと発表した。両社のEC事業の強化が目的で、11月末をめどに、セブン&アイのECサイト「オムニ7」とアスクルのECサイト「LOHACO(ロハコ)」間での相互送客などをスタートするほか、生鮮食品のEC事業も開始する計画だ。
具体的には、ロハコとオムニ7にお互いの商品を掲載し、商品をクリックした顧客を掲載元のサイトに誘導する仕組みを導入。多様なニーズを持つ顧客に商品を訴求し、両社の売り上げ増につなげる。
生鮮食品ECも11月開始予定
セブン&アイは、ロハコのプラットフォームを活用した新業態の生鮮食品EC事業も11月末に始める予定。同社傘下イトーヨーカドーで販売中の生鮮食品をロハコでも販売し、購入者は配送時間を1時間単位で指定できるサービスを展開していくという。
開始当初は、配送エリアを東京都新宿区と文京区に限定し、実用性を検証していくとしている。
ただ、これまでロハコの配送パートナーを務めてきたヤマト運輸は、従業員の負担軽減を理由に17年5月に撤退している。ヤマト運輸に代わって生鮮食品のECサービス実施時に配送を担当する運輸事業者は、「現時点では未定」(セブン&アイ 広報部)という。
セブン&アイは、2017年度〜19年度の3カ年で、連結営業利益を16年度から約23%増の4500億円に拡大する目標を掲げる。EC事業の拡大も課題の1つで、アスクルが持つ顧客基盤を活用する。
セブン&アイは「アスクルとは展開している商品や顧客層が異なるため、お互いのECサイトに商品を掲載することが利益につながると判断し、業務提携を決めた」と話す。「当社の商品開発力と、アスクルの物流網を活用し、よりよいECサービスを提供していきたい」としている。
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