“意識高い系”の学生には「ダメ出し」が必要だ:常見陽平のサラリーマン研究所(1/2 ページ)
近年、盛り上がりを見せているインターンシップの季節がやってきた。意識高い系ウォッチャーとしてはたまらない機会である。10年前から変わらず「インターンシップの猛者学生」が毎年必ずいるからだ。
夏がやってきた。近年、盛り上がりを見せているインターンシップの季節である。リクルートキャリアの調べによると、インターンシップの募集社数は6月時点で8146社であり、既に前年の約1.5倍だ。
学生への早期接触の手段として注目されていることや、売り手市場化などもあって、企業は力を入れている。もっとも、半日のセミナー形式のものなど、短期間のプログラムも多いのだが。
このインターンシップだが、意識高い系ウォッチャーとしてはたまらない機会である。10年前から変わらず「インターンシップの猛者学生」が必ず毎年いるからだ。「インターン荒らし」「プロ学生」とも言う。インターンシップの流儀を極めている者たちのことである。
講師に質問するときに「本日は貴重なお話、ありがとうございました」と前置きする「キチョハナ感謝」は当たり前。そして、質問と一緒に自分をアピールするのも上手だ。
「私は学生団体でリーダーをしており、○○さんのような経営者を招いた講演会を企画してきました。ゼミでも人材マネジメントを専攻し、特にリーダーシップ論に興味があります。そこで質問なのですが、○○さんにとって、リーダーシップとは何ですか?」なんて質問をする奴がいる。お前、長いよ!
もっとも、これは学生だけではなく、会社員も駆使している技である。
仕事柄、地方で中堅・中小企業向けの採用ノウハウセミナーの講師をすることが多いのだが、ここには人材ビジネス会社の営業マンが潜入していたりする。セミナーの参加企業に営業をかけるためだ。こいつらの質問がまたウザい。
「このセミナーは主に新卒採用向けでしたが、地方の中堅・中小企業にとっては中途採用の強化も課題だと思います。私は人材紹介会社に勤めている者ですが、実際、このエリアで転職を希望している大手企業出身者が弊社に多数登録しています。今後の企業の採用ポートフォリオはどう変化すると思いますか?」って、お前、普通に営業するなよ。質問と何が関係あるの?
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