6月4日に、ダイソンの掃除機が4万5000台も売れたワケ:水曜インタビュー劇場(過去最高公演)(1/6 ページ)
2017年6月4日、ダイソンの掃除機(フラフィ DC74)がたった1日で4万5000台も売れた。これだけの数をさばいたのは、家電量販店でもECサイトでもない。ショップチャンネルを運営しているジュピターショップチャンネルである。どのように売ったのかというと……。
2017年6月4日、家電商品にちょっとした異変が起きた。たった1日で、たった1社で、ダイソンの掃除機(フラフィ DC74)が4万5000台、金額にして15億7000万円も売れたのだ(通常価格の58%オフ、3万7800円(税込)で販売)。
これだけの数を売りさばいたのは、家電大手のヤマダ電機やビックカメラではない。ECサイトのAmazonや楽天市場でもない。ではどこか。ショップチャンネルを運営しているジュピターショップチャンネルが、ダイソンの掃除機をじゃんじゃん売ったのだ。
「ショップチャンネル? 聞いたことはあるけれど、利用したことはないなあ」という人に、簡単にご紹介しよう。ショップチャンネルの最大の特徴は、何といっても「24時間365日生放送」で商品を紹介していること。商品の在庫情報やお客さんからの問い合わせ状況などをリアルタイムで把握し、番組に反映しているのだ。例えば、お客さんから「掃除機の手元を詳しく見せて」といった声があれば、番組内でその部分を紹介することもある。
司会進行役とゲストが登場して、商品を紹介していくわけだが、基本的に台本はなし。2人の掛け合いで番組は進行する。ダイソンの掃除機がバカ売れした6月4日、11時間以上も同じ商品を紹介したわけだが、時間をかければここまで売れるものなのか。いや、そんなことはない。番組を見ていた人が“思わず買いたくなる”ような仕掛けをしていたはずだ。生放送の裏側で、番組スタッフは何をしていたのか。当日、番組全般を担当していた同社の井原正登さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。
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