ゲーム開発者の平均年収は539万円 最終学歴“人文系”4割:12年の初調査から17万円増加
コンピュータエンターテインメント協会が「ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査2017」を発表。商業ゲーム開発者・スタッフの平均年収は? 最終学歴の学問系統は意外な結果に。
コンピュータエンターテインメント協会は8月29日、商業ゲーム開発者・スタッフなどを対象にした「ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査2017」を発表した。2016年のゲーム開発者平均年収は539万円で、12年の第1回調査から約17万円増加した。
中央値は500万円。最も回答者が多かったのは400〜499万円(20.8%)だった。300万円未満が7.6%いる一方で、1000万円以上も5.6%に上り、最高値は2500万円だった。地域別では、関東地方の従事者が80%と大多数だが、年収は北海道が576万円、近畿地方が561万円と、全国平均を上回っている。
就業年数は平均10年で、前回調査と大きな変化はなかった。転職回数は「0回」が56.6%と最も多いが、就業年数が長いほど転職回数も多くなっているという。
制作に携わっているゲーム機の種類別では、「据え置き型ゲーム機」が48.8%、「スマートフォン・タブレット」が48.9%とほぼ同数に。据え置き型ゲーム機従事者は15年の27.1%を底に、増加傾向に転じているという。その一方で、スマートフォン・タブレット従事者は14年の92.2%をピークにして、年々減少傾向が見られている。
最終学歴の学問系統は、人文学専攻が46.0%(前年比23.9ポイント増)と突出して多い結果に。各職種別でも、サウンドクリエイターを除いて全て人文学系が最多となっている。25%前後だった13〜15年調査と比べ大きな変化があることから、同協会は「若年層の理科離れを証明する事象なのか、開発会社が新たな学問分野を生かそうとしている現れなのか、今後の分析結果が注目される」と分析している。
調査は今回で5回目。ゲーム開発に携わるプロデューサー、ディレクター、エンジニア、アーティスト、プランナー、役員・管理職などを対象に、インターネット調査を7月1〜31日に行い、1936件の回答があった。
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