DeNAラミレス監督の采配力と人心掌握術に感動:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
横浜DeNAベイスターズが広島東洋カープを下し、19年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。ベイスターズのアレックス・ラミレス監督の采配は恐ろしいほどにさえ渡り、短期決戦の戦い方は「こうあるべき」という手本を示したわけだが、その裏でどのようなことが行われてきたのか。ラミレス監督の采配力と人心掌握術に迫った。
緒方孝市監督との差
今年で就任2年目のラミレス監督は、昨年もチームを3位からCS初進出へ導いた。現役時代から本塁打を放った後に見せるパフォーマンスが有名で人気者だったが、指揮官に就任した途端に封印している。「監督は選手より有名になるべきじゃない。選手が注目されるべきだと思う。監督はゲームに集中して、必要以上に目立ったパフォーマンスをしない」というのが持論だからだ。
レギュラーシーズン中もそうだが、このCSでも負けた試合後は決まり文句の「トゥモロー・イズ・アナザー・デイ」(明日は違う日になる)を口にしていた。たとえ敗れても選手の批判をすることはせず、逆にポジティブな要素を見つけて強気の姿勢を誇示する。だから選手は奮い立つ。CS期間中もずっと、こういうラミレス流のブレない姿勢を貫いていたところはさすがだった。
そしてレギュラーシーズン以上にポストシーズンの短期決戦は監督の采配が大きく左右する。その点で評すると、間違いなくペナント王者カープの緒方孝市監督よりもラミレス監督のほうが一枚も二枚も上手だった。いや、その差は歴然だったとも言い切れる。
加えて言えば、その日ごとの試合結果によっては流れが一変するからこそ修羅場を乗り越えるために必要不可欠なチーム全体の団結力もおのずと求められる。CSでのベイスターズは「日本シリーズで必ず横浜に帰る」ことにこだわり、その第一目標を胸に一致団結した。この大号令をかけて大きなうねりを作り出したのもまたラミレス監督だった。
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