DeNAラミレス監督の采配力と人心掌握術に感動:赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)
横浜DeNAベイスターズが広島東洋カープを下し、19年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。ベイスターズのアレックス・ラミレス監督の采配は恐ろしいほどにさえ渡り、短期決戦の戦い方は「こうあるべき」という手本を示したわけだが、その裏でどのようなことが行われてきたのか。ラミレス監督の采配力と人心掌握術に迫った。
ラミレス監督の人心掌握術
読売ジャイアンツでの現役時代から「将来はジャイアンツで監督をやりたい」とラミレス監督は公言していた。その後、巨人を離れてベイスターズへ移籍。縁あって現在の地位に座り、別の球団で夢がかなった。
今季はその巨人とレギュラーシーズンで壮絶な終盤戦でのデッドヒートを制し、CS出場圏内の3位に滑り込んだ。CSでの下克上達成はレギュラーシーズン最後で古巣を11年ぶりのBクラスへと追いやった自信が知らず知らずのうちにラミレス監督の身に付いていたこともプラス材料となったに違いない。
ラミレス監督のCSでの戦いぶり、そして短期決戦での勇気ある采配やチームの面々に対する人心掌握術は組織社会に生きる人たちにも大きな参考となるのではないだろうか。いずれにしてもラミレス監督とベイスターズの面々には胸を張って日本一の座を狙ってほしい。日本シリーズでも福岡ソフトバンクホークスを相手にベイスターズ旋風が巻き起こることをぜひ期待したいところだ。
臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
新刊『バカ売れ法則大全』 出ました!
ITmedia ビジネスオンラインの人気記事をまとめた書籍『バカ売れ法則大全』を刊行します。東京の中心部で赤い自転車に乗っている人が増えているワケ、『コロコロコミック』が小学生男子のハートをつかんでいる秘密などに迫っています。
働かない松坂と契約延長しても、球団が一儲けできる背景
福岡ソフトバンクホークスの松坂大輔投手が来季も契約延長となる可能性が高まってきている。ろくに働いていない彼と契約することで、球団はどのようなメリットがあるのか。そこには親会社と球団の戦略があって……。
「引退」がささやかれても、なぜハンカチ王子はたまに結果を出すのか
ある意味で「スゴい」と認めざるを得ない。日本ハム、斎藤佑樹投手のことだ。入団以来、ブレイクすることなく何度も「引退」がささやかれながら、なぜたまに結果を出すのか。
野球評論家の張本勲氏は、なぜ失言を繰り返すのか
人気情報番組『サンデーモーニング』に出演している野球評論家・張本勲氏のコメントが、ネット上でしばしば“炎上”する。現役時代の張本氏は偉大な選手だったのに、なぜ失言を繰り返すのか。スポーツライターの臼北氏が分析したところ……。
40歳を超えても、イチローと上原がメジャーで活躍できるワケ
今年10月で44歳になるイチロー外野手と、4月に42歳になった上原浩治投手が、いまもメジャーリーグで活躍している。40歳を超えてても、なぜ2人は現役でプレーすることができるのだろうか。