「最後の希望の光」モンストと歩んだミクシィの4年間:ミクシィ森田仁基社長インタビュー(5/5 ページ)
4周年を迎えたスマホゲーム「モンスターストライク」は、ミクシィという会社を救ったタイトルとしても知られている。モンストのヒットで、ミクシィはどのように変わったのか? 「モンスト」に立ち上げから関わるミクシィ森田仁基社長インタビュー。
次の4年を見据えて
――モンストが生まれてから4年、ミクシィという会社も、森田さん自身もさまざまに変化しました。4年間で印象に残っていることはなんでしょうか。
すごく覚えているのが、App Storeのセールスランキングで初めて1位になった瞬間ですね。ランキングは気にしていないと言って置いてなんですが(笑)その時の状況も鮮明に覚えていて、14年5月、チームで朝礼をしていた時なんです。メンバーの中から「あっ、1位になってる!」という声がして……。
当時の感想を書いていたので、いま見返してみますね(笑)。……「手が震えてゾクゾクした」と書いてます。僕はけっこう黙々とやるタイプなのですが、そのときは本当に興奮しました。
――14年からずっと日本のトップスマホゲームであり続けるのは、すさまじいことですね。
すごいことだと思います。ただ、モンストの影響力が大きすぎてしまって、「ミクシィ=ゲームの会社」とどうしても見られがちなのは難しいところですね。もっと広い範囲で文化を作っていきたい。そのためには頑張って自分たちで次のヒットを作っていくしかないと考えています。それは今展開している事業を成長させていくだけではなく、計画中のプロジェクトでも目指していることです。“第2のモンスト”を作ることは大きなチャレンジですが、会社のミッションである「新しい文化を創る」のもとに、大きく跳ねるプロジェクトを生み出していければと思っています。
――ミクシィの事業の柱になるものとして、期待しているものはなんでしょうか。
「チケットキャンプ」は、非常に可能性がある事業だと考えています。文化を変えようとしている部分があるのですんなりとはいかないですが、YouTubeもAmazonも登場した当初は「なんだこれ!?」から始まっています。誠意をもってサービスを育てていけば、社会が変わるタイミングでグッと伸びると考えています。スポーツもそうですが、歴史のある業界を切り開いていくと、まだまだ新しくいろんなことができるはずです。
サロンスタッフの予約アプリ「minimo(ミニモ)」は好調ですし、家族向け写真・動画共有アプリ「みてね」も驚くほどのアクティブ率で使っていただいています。フェーズや事業規模は違えど、それぞれ成長しています。
――次の4年間のビジョンはどのようなものでしょうか。
ミクシィが生まれてから創業20年に当たります。笠原(健治会長)が「Find Job!(ファインドジョブ)」を始めて、「mixi」があり、「モンスト」があり、「チケットキャンプ」がある。こうしてみると、その時々で全然違うことをやっている会社なんですね。でも、20年もやっていれば、ミクシィとしてのカラーが出てくる。それは笠原の「とにかくいいサービスを世の中に出していくことを愚直にやる」というミッションからくる、「モノづくりの会社」というカラーです。
ミクシィは20年間モノを作ってきた会社なので、今後4年も、そして今後20年も変わらない。その中で、僕自身先陣を切って切り開いていかなければ、なかなか続く会社はできないと思っています。
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