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ソフトバンク、Sprint株を追加取得 統合交渉破談で:T-Mobile USと交渉中止
ソフトバンクグループが、米子会社Sprintの株式を追加取得すると発表した。米携帯市場3位の米T-Mobile USとの統合交渉が破談に終わったことを受け、Sprintへのサポートをさらに強化する狙い。
ソフトバンクグループは11月6日、子会社で米携帯市場4位の米Sprintの株式を追加取得すると発表した。Sprintと同3位の米T-Mobile USとの統合交渉が破談に終わったことを受け、「Sprintへのサポートをさらに強化する狙いがある」(ソフトバンクグループ広報部)という。
2017年3月現在、ソフトバンクグループはSprint株式の83.0%を保有。市場環境やその他の諸条件を満たした場合、保有率を最大85.0%まで高めるという。
Sprintと米T-Mobile USは、両社の顧客基盤を統合し、米市場首位の米Verizon Communicationsや同2位の米AT&Tとの競争力を高めることを目的に統合交渉を進めていたが、11月4日に交渉を打ち切ったことを発表していた。
11月5日付の日本経済新聞は、T-Mobile USの親会社、独Deutsche Telekomとソフトバンクグループがともに新会社の経営権を主張したことを交渉中止の要因に挙げている。
Sprintは米CATV大手の米Charter Communicationsとの交渉も報じられているが、ソフトバンクグループは「他社との交渉に関するコメントは差し控える」(同)としている。
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