文部科学省がこのほど発表した「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、全国の小・中・高等学校(特別支援学校を含む)における2016年度の「いじめ」の認知件数は32万3808件だった。前年度よりも9万8676件増加し、過去最高となった。
いじめの内容は「冷やかし、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」(62.5%)が最も多く、他には「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする」(21.6%)、「仲間はずれ、集団による無視をされる」(15.3%)――などが多かった。
発覚のきっかけは「アンケート調査など学校の取り組み」(51.6%)が約半数を占めた。一方、「本人の訴え」(18.1%)や「学級担任の発見」(11.8%)は2割以下にとどまっている。
暴力行為の発生件数は5万9457件(前年度比2651件増)で、被害者の生命や財産に重大な被害が生じる「重大事態」は400件あった。
学校から報告のあった自殺した生徒数は244人。このうち、いじめが要因とされる生徒は10人だった。
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