後ろから乗れる“車いす型ロボ”「RODEM」登場 先進技術で生活支える:家具・家電に合わせて高さ調節(1/2 ページ)
ロボットメーカーのテムザックが、乗用ロボット「RODEM(ロデム)」を発売。車いすをモチーフに、体が不自由な人のために開発した。コンセプトモデル発表から8年越しでの製品化となる。
ロボットメーカーのテムザックは11月20日、乗用ロボット「RODEM(ロデム)」を発売した。体が不自由な人の利用を想定し、車いすをモチーフに開発。前方から座るのではなく、後ろから乗り込む形で利用できるため、ユーザーは体の向きを変えることなくベッドやいす、トイレへの移乗が可能となり、体への負担を減らせるという。病院や介護施設などへの導入を見込む。
4輪を備えた本体に後ろから乗り込んで座る形。最高時速6キロで移動でき、約8時間の充電で15キロ超の走行が可能という。基本的には室内用だが、庭など近隣の屋外でも利用できるという。サイズはシートが一番低い状態で690(全幅)×1203(全長)×920(全高)ミリ。重さは約110キロで、可搬重量は150キロ。
家具・家電の高さに合わせてシートの高さを調節できるため、ユーザーが洗面や食事、仕事などをスムーズに行える点も特徴。高さと向きの調整と運転は「ジョイスティック」と呼ぶ操縦かんで行う。収納時などは、Bluetoothで接続したスマートフォンで遠隔操作することも可能だ。
価格は98万円(税別、以下同)だが、法人向けのレンタルサービス(月額5万円)なども設ける。介護保険を適用した場合、レンタルサービスの価格は月額5000〜1万円程度に抑えられるという。
商社のCBCが販売・貸し出しを担う。発売直後に注文した場合は、2018年5月頃の配送を予定する。販売目標は、18年度は1000台、19年度は2000台、20年度は5000台。
テムザックの高本陽一CEO(最高経営責任者)は「車いすの転倒事故をなくすために、ユーザーが車いすに“おんぶ”されている状態で操作できるようにした。高さを調整可能にしたため、ユーザーが立っている人と目線を合わせて自然に会話できる点もポイント。RODEMによって、全ての体が不自由な人に質の高い生活を届けたい」と話す。
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