2015年7月27日以前の記事
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「口裂け女」を岐阜のアイドルにした、地元経営者の“本気”商店街に活気を(5/5 ページ)

岐阜市の「柳ケ瀬商店街」に活気を取り戻すために、地元経営者らが注目したのは昭和の都市伝説「口裂け女」。口裂け女をテーマにしたお化け屋敷が、町おこしの事例として注目されている。どのように人々に受け入れられたのか。

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アミューズメントの地産地消

 毎年取り組みを重ねていくうちに、お化け屋敷が目指す方向性もはっきりしてきた。それは「アミューズメントの地産地消」だ。今、アミューズメントといえば、巨大なテーマパークで楽しむ体験が思い浮かぶ。しかし、昔はそれだけではなかった。

 「昔は近所に小さな遊園地も動物園もありました。百貨店の屋上には遊園地があり、ボウリング場やローラースケート場もあり……。地域で遊ぶことができた時代でした」と吉村さんは振り返る。それらはどんどん撤退し、今のアミューズメントは巨大ビジネスに一極集中している。

 「地域の人間が地域の人のためにアミューズメントを生み出していく。岐阜だけではなく、いろんな町でそんな取り組みができると思います」と吉村さん。地方都市の活性化のモデルケースとなるように、継続性のある事業としてお化け屋敷を成長させていくつもりだ。

 昭和の都市伝説から、地域で愛される存在へ。口裂け女は驚くべき変貌を遂げた。商店街ににぎやかな声を取り戻す、地域の新しい象徴になっていくだろう。

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口裂け女のイベントでにぎわう商店街(2015年)
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