紅白歌合戦、“アムラー世代”の視聴底上げ:視聴率はワースト3位だが……
2017年大みそかの「紅白歌合戦」はどのような年齢層に視聴されていたのか――インテージ調べ。
2017年の大みそかに放送された「紅白歌合戦」はどのように視聴されていたのか――調査会社のインテージは1月29日、紅白歌合戦の視聴実態の分析を発表した。視聴率は歴代ワースト3位と振るわなかったが、引退を発表していた歌手・安室奈美恵さんの出演時間に接触率が上昇し、特に「アムラー世代」であるF2層(35〜49歳女性)に“底上げ効果”があったという。
1分間ごとの視聴した人数の割合を示す「毎分接触率」の推移を見ていくと、アーティストごとに変動はありつつも、全体的に右肩上がりになっている。その中でどの年代層においても毎分接触率が高まったのが、午後11時台の安室さんの中継出演だ。
接触率の上昇が最も大きかったのはF2層。他の層が出演前より1.7〜2.5ポイント上昇しているのに対し、F2層は3.6ポイント上昇と差が顕著だった。
また同じ年代層であるM2層(35〜49歳男性)とF2層を比べると、番組終盤に近づくにつれF2層が高くなりM2層との差が開いていることが分かる。インテージは「M2層では中盤から安室奈美恵に至るまで何度か接触率が大きく低下するタイミングがあった。対するF2層では何組かのアーティストで接触率がアップしつつ、大きく低下しないまま右肩上がりに安室さんの出演シーンまで至っている」と分析している。この傾向は16年にはなく、「F2層には“安室さんの出演による底上げ効果”があった」としている。
接触率の急上昇が見られたアーティストは年代によって違い、M1/F1層(20〜34歳男女)では渡辺直美さんやブルゾンちえみさんらが出演した「ハーフタイムショー」が上位になった。M2/F2層は安室さんがトップに。M3/F3層(50歳以上の男女)は西野カナさん、E-girls、Perfumeとやや中高生のイメージと異なるアーティストがランクインしているが、「1人ではなく配偶者や子どもとなど複数人で視聴していることにより、自身の趣向とはやや異なるチャンネル選択がされている可能性がある」という。
インテージのデータ収集サービス「i-SSP(インテージシングルソースパネル)」のテレビ視聴ログデータから、年代別の紅白歌合戦の接触率を分析してまとめた。
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