自分を「デキる営業マン」に変えた、“シンプルな習慣”とは:一流から学ぶ(2/2 ページ)
「デキる営業マン」と「凡人営業マン」との間にある“差”は、どこから生まれるのか。どうすれば結果を出せる営業マンへと生まれ変われるのか――。一流の営業マンからそのヒントを探る。
「仕事の意義」を自覚しているか
――自分の仕事への思いを周囲に発信し続けることを習慣化した。これが飛躍のきっかけになったのですね。
木嶋: そうですね。しかし、最初からこのように動けていたわけではありません。仕事への思いを周囲に語れるようになったり、紹介をお願いできるようになったのは、「自分の仕事の意義」をきちんと理解したからでした。
前職(美容業界)で営業をやっていたときは、ずっと受け身の仕事でした。上司から支持されたことだけをやるのが自分の仕事スタンスだったのです。
この業界に転職してからは、予算目標というよりも、誰の何の役に立っているのかを考えるようになりました。自分の親をどこに預ければいいのか、家族は不安です。自分が紹介した有料老人ホームで本人も家族も喜んでくれたら、自分もうれしい。
仕事のやりがいに気付けたことで、自分でどんどん仕事を作るようになったのです。例えば施設を紹介して終わりではなく、入居後はどうだったのか、困っていることはないか、施設のスタッフへの不満はないか、など話を聞いて回っています。
他にも、住んでいた家の処分、荷物の整理など、入居時のあらゆる困りごとに対してサポートしていこうと、新サービスを構築していきました。それが最終的に当社の強みにも変わっていったのです。売り上げを伸ばすことや、生産性だけを追求するスタンスでは、このように動けなかったはず。しかし、信頼される企業(ビジネスマン)であり続けたいのであれば、相手のためになることを考えた方が最終的にはうまくいくのではないでしょうか。
――なるほど。そこから、自分の仕事に自信がもてて、周囲への情報発信も自然とできるようになったと。
木嶋: 仕事の意義を分かってくると、行動が変わり、行動が変わると結果が出てくるので、自信が付いてきます。それまでは、表面的というか、抽象的な言葉でうまくごまかしていたわけです。
仕事の本質は、誰の何の役に立っているのか。それをしっかり理解すること。そうすると「何をするべきか」がよく分かってくるし、自分の言葉が相手にササるようになるのだと思います。
今、身内を自宅で介護することで心身が疲弊し、自殺や介護殺人が起きるなど大きな社会問題になっています。自宅での介護ではなく、有料老人ホームに預ければ助かっていたケースもある。でも、イメージが悪かったり、高額な費用が掛かるといった誤った情報が氾濫しています。
私の仕事の意義は、正しい情報をしっかり伝えていくことで、有料老人ホームのイメージを変え、介護疲れなどの問題解決に寄与することです。
この使命感が私の「営業力」の源になっています。
――最後に、悩める営業マンへアドバイスをお願いします。
木嶋: まず、自分がやっている仕事に誇りを持ち、どのようなビジョンを達成したいのかを明確にしてください。その思いを発信し続けることで、応援してくれる協力者や仲間が増え、結果的に成果も付いてくるはずです。
そして、信念を持ち、自分が正しいと思う仕事を貫く事が大切です。きれい事を貫き通す事は簡単なことではありませんが、きれい事を言えるカッコイイ大人になってください。それが、自身の成長させる近道だと思います。
営業の極意:
- 相手が自分のビジネスと関係がなくても、常に「営業マン」として情報発信すること
- 自分のやっている仕事の意義は何か、明確にして使命感を持つこと
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