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リコー、コカ・コーラボトラーズ株式を売却 約560億円:「聖域なき見直し」
リコーが、コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングスの全株式を約560億円で売却すると発表。商用・産業印刷事業の成長を図る狙い。構造改革遂行のための「聖域なき見直し」の一環という。
リコーは2月21日、コカ・コーラ製品を販売するコカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス(CCBJH)の保有株式全てを約560億円で売却すると発表した。売却で得た資金を生かし、注力分野の商用・産業印刷事業などの成長を図る狙い。2000億円規模のM&A(企業合併・買収)も検討中という。
リコーは現在、筆頭株主の日本コカ・コーラに次ぐ約1700万株(8.3%)を保有する第2位株主。2018年2月現在、CCBJH株は3600円台〜4000円台で推移しているが、リコーは1株当たり3275円と市場価格より安いレートで売却する。
リコーは海外戦略や事業領域を拡大する戦略が裏目に出た影響で、12年3月期に445億円の最終赤字に転落。その後は業績立て直しに向け、北米を中心に大規模な人員削減を行ったほか、非中核事業の売却なども進めている。
18年3月期からは「RICOH 再起動」をテーマに掲げた中期計画を開始。注力分野の明確化などの構造改革に取り組んでおり、現在の業績は回復傾向にある。
リコーは今回の売却を「構造改革遂行のための『聖域なき見直し』の一環」と説明している。
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