競争激化の回転すし市場、生き残るカギは「テスト期間中の女子高生」?:肉すし、丼、パフェなど続々(2/2 ページ)
回転すし市場では、各企業が肉すし、丼、パフェなどを相次いで投入している。背景には、背景には、米・魚などの原価や人件費の高騰があるようだ。今後はどのような商品が世に出てくるのだろうか。
はま寿司は“肉すし”に注力
はま寿司は、牛丼チェーン「すき家」「なか卯」を同じゼンショーホールディングス(HD)傘下に持つ利点を生かし、合鴨、炭火焼牛カルビ、炭火焼牛カルビユッケ、ハンバーグ、チーズハンバーグ――など、“肉すし”のラインアップを充実させている。
「ふわふわチョコレートケーキ」「濃厚チーズケーキ」などのデザートも提供している。ゼンショーHDは「今後も肉すしを充実させたい。デザートも一定のラインアップがそろったと考えている」(広報担当者)と意気込む。
3社を追うカッパ・クリエイトのかっぱ寿司は、2月末から昼限定で「デミたまハンバーグ丼」「とろたまローストビーフ丼」など、肉を使った「丼もの」を展開。昼食に訪れるビジネスパーソンなど、これまで接触が難しかった顧客層の獲得を目指している。
こうした各企業の取り組みの背景には、アイドルタイムの集客増のほか、米・魚などの原価や人件費の高騰もあるようだ。
くらコーポレーションの田中信副社長は、洋食メニューを発表する際、「回転すし市場は厳しい状況にあり、競合と差別化を図るために何が必要かを考えて洋食の展開を決めた」と説明していた。
海鮮ネタの価格と品質で他社との違いを打ち出すのが難しくなったいま、各企業は「肉」と「デザート」に活路を見いだしている。その中で、大手2社は「テスト期間中の女子高校生」を獲得することで客層の多様化につなげている。
今後はどのような商品が世に出て、どのような客層が店舗を訪れるようになるのか。「回るすし」という新しいスタイルを日本に定着させたような柔軟な発想が各社のカギになりそうだ。
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