財務省、事務次官のセクハラ問題で報道陣に協力要請 「女性記者は連絡を」:【調査報告書の全文】(1/3 ページ)
福田淳一事務次官が複数の女性記者に対してセクハラを行っていたと「週刊新潮」が報じた問題に対し、財務省がコメントを発表。「やりとりをした女性記者は、調査に協力してほしい」という。福田事務次官への事情聴取だけでは、事実の解明が難しいためとしている。
財務省は4月16日、福田淳一事務次官が複数の女性記者に対してセクハラを行っていたと「週刊新潮」(12日発売号)が報じた問題に対し、「週刊誌報道に示されたやりとりをした女性記者の方がいらっしゃれば、調査への協力をお願いしたい」と呼び掛ける声明文を発表した。福田事務次官への事情聴取だけでは、事実の解明が難しいためという。
「キスしていい?」「ホテル行こう」
「週刊新潮」によると、福田事務次官は森友学園問題に関するコメントを求めた大手紙の女性記者などに対し、「彼氏はいるの?」「キスしていい?」「ホテル行こう」「おっぱい触っていい?」などのセクハラ発言を連発したという。
記事の裏付けとして、新潮社は13日、ニュースサイト「デイリー新潮」に福田事務次官の“セクハラ音源”を発表。女性記者に「抱きしめていい?」「予算通ったら浮気するか」「手を縛ってあげる」と肉声で呼び掛ける音声データを公開した。
同サイトでは、週刊新潮の記者が福田事務次官を直撃したところ「何を失礼なことを言っているんだ」「誰がそんなことを言っているんだ」と激高する動画も確認できる。
福田事務次官は報道を否定
財務省によると、福田事務次官は11〜12日に麻生太郎財務大臣に報道が出る旨を報告。厳重注意を受けたという。音声データの公表後は矢野康治官房長から聴取を受けたが、福田氏は「このようなやりとりをした覚えはない」「セクシャル・ハラスメントに該当する発言をしたという認識はない」と否定したとしている。
福田事務次官は、名誉棄損(きそん)で新潮社を提訴する準備も進めているという。
両者の主張が平行線をたどっている状況を踏まえ、財務省は記者クラブ「財政研究会」に属する女性記者に対し、冒頭の通り調査への協力を呼び掛けた。「協力いただける方に不利益が生じないよう、責任を持って対応する」とし、協力が可能な女性記者に「銀座総合法律事務所」(東京都中央区)に連絡するよう呼び掛けている。
財務省が発表した、福田事務次官に対する調査報告書の全文は次の通り。
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