讃岐うどんを粉から作れる「英才教育キット」 開発の思いを聞いた:CUO(チーフうどんオフィサー)が語る(1/2 ページ)
香川県三豊市の地域商社「瀬戸内うどんカンパニー」が5月1日、「さぬきうどん英才教育キット」を発売する。讃岐うどんを教材にした狙いは何か。その思いを聞いた。
うどん文化が根付く香川県の企業が、「さぬきうどん英才教育キット」という商品を発売する。家族で楽しみながら讃岐うどんを作る体験ができる商品だ。5月1日に発売する。4月16日からクラウドファンディングも開始した。
なぜうどんを教材にしたのだろうか。商品を開発した地域商社「瀬戸内うどんカンパニー」代表で、「CUO」(Chief Udon Officer、最高うどんビジネス責任者)を務める北川智博さんに聞いた。
子どもと触れ合いながら「食育」を
瀬戸内うどんカンパニーは、2017年9月に香川県三豊市で設立。うどんと地域資源を生かした新しい商品やサービスの提供を掲げる。CUOの北川さんは、三豊市による一般公募で選ばれた。
「さぬきうどん英才教育キット」は、同社の事業の第1弾。うどん10人分の小麦粉や、打ち粉、いりこ、昆布、削り節などの材料のほか、麺棒や専用しょうゆもセットになっている。同封されている「さぬきうどんワークブック」を見ながら、生地を練ったり、踏んだり、切ったりして、本格的な讃岐うどん作りを体験できる。
讃岐うどんを教材にしたきっかけについて、北川さんは「誰でも知っている地域資源を使うことに加えて、社会課題にアプローチしたいと考えました」と説明する。自身も幼い子どもがいる子育て世代。子どもと触れ合い、食文化を学びながら楽しい時間を過ごせるツールを求めていたという。
「忙しいとなかなか子どもと触れ合う時間が取れません。手軽に使える食育キットは、そんな家庭に合うのでは。自分と同じ悩みを抱える人たちに、共感して使ってほしいと考えています」
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