スカッと発散 強い刺激の炭酸水、競争激しく:“直飲み”が広まる(1/2 ページ)
炭酸水の新商品を各社が投入している。アサヒ飲料「ウィルキンソン」を筆頭に、炭酸水をそのまま飲む需要が増加。強い刺激がありながら健康的であるため、リフレッシュや爽快感といった需要を訴求し、競争が激しくなっている。
炭酸水市場に新商品が続々と登場している。かつてはお酒の割り材としての利用が多かったが、近年は直接飲用が増えている。無糖炭酸水は刺激がありながらも、アルコールや糖分、カフェインなどを含んでいないため、健康的にリフレッシュできる飲料として認知されつつある。メーカー各社は、炭酸の刺激を強く感じられる商品を投入し、飲みごたえを求める需要を取り込む。
健康的にストレス発散
サントリー食品インターナショナルは4月24日、無糖炭酸水「南アルプススパークリング」を発売する。従来商品よりも炭酸を強くし、パッケージも一新した。
同社によると、炭酸水の飲み方における直接飲用の比率は65%に上る。そのまま飲むための炭酸水のニーズは拡大している。
新商品開発では、消費者の生活課題と向き合ったという。同社執行役員の沖中直人氏は「現代は『追い込み社会』。ストレスがたまっても、共働きの家庭など、家でお酒を飲む余裕がないことも多い。簡単にリフレッシュしてもらいたい」と説明する。キャップの開栓音も工夫し、「ポン!」という音が鳴るようにした。爽快感を五感で感じられる。
共通の理念を持つアウトドア用品メーカーのスノーピークと共同開発した。今後も、「サントリー天然水」の採水地である南アルプス、阿蘇、奥大山におけるキャンプ場開発、スノーピークが展開するアウトドアオフィス事業などで協業していく。
「人間らしく」「リフレッシュ」というブランドイメージを高めながら見据えるのは、清涼飲料市場におけるトップブランドへの成長だ。沖中氏は「2020年までに、天然水ブランドを清涼飲料のナンバーワンにしたい」と意気込む。
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