ニュース
出荷量が4年で7倍 ピーチの「龍角散」人気の秘密:工場もフル稼働(1/3 ページ)
青いラベルでおなじみの「龍角散」を飲みやすくした「龍角散ダイレクトスティック ピーチ」がバカ売れしている。従来の龍角散は微粉末の状態で缶に入ったものだが、同商品は顆粒にしてスティックに入れてある。人気の秘密は飲みやすさ以外にもあった。
のど薬「龍角散」シリーズに「龍角散ダイレクトスティック ピーチ」(実勢価格:税込550円前後)がある。最も歴史がある青いラベルの龍角散(微粉末)は缶に入っているが、「ダイレクト」シリーズは顆粒の状態でスティックに入っているものと、トローチタイプがある。
龍角散ピーチは2008年に発売されてから、売り上げを大きく伸ばしている。龍角散(東京都千代田区)によると、17年度の年間出荷量は約500万個で、13年度から7倍以上に増えているという。さらに、龍角散(微粉末)と龍角散ダイレクト3種の売り上げ全体に占める龍角散ピーチの割合は約3割にものぼる。同社は16年に製造ラインを強化し、必要に応じて24時間生産を実施しているほどだ。
なぜ、これほど売れるようになったのか。
桃風味の龍角散が誕生した背景
「龍角散ダイレクトスティック」シリーズは「龍角散(微粉末)が飲みにくい」という顧客の声を受けて開発された。
それまでの龍角散は、専用のサジにとって口まで運ぶ必要があった。しかし、粒子があまりにも細かいため「さじからこぼれてしまう」「口に含んだ直後にむせてしまう」という問題があった。
顆粒状ならば、口に運ぶまでに飛散する心配がない。さらに、口の中に入れてから溶けるので、むせることなく飲み込むことができる。
関連記事
- 「たわし」を枕にしたら注文殺到、なぜ?
ヘッドスパ店などが開発した枕用の「たわし」が売れている。頭皮を刺激して眠りやすくしているのが特徴で、奇をてらうのでなく店の持つノウハウを地道に生かして成功した。 - 「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
渋谷駅から徒歩5分ほどのところに、ちょっと変わったカプセルホテルが誕生した。その名は「The Millennials Shibuya」。カプセルホテルといえば安全性などを理由に、男女別フロアを設けるところが多いが、ここは違う。あえて「男女混合フロア」を取り入れているのだ。その狙いは……。 - 6畳弱の狭い物件に、住みたい人が殺到している理由
6畳弱の狭い物件が人気を集めていることをご存じだろうか。物件名は「QUQURI(ククリ)」。運営をしているピリタスの社長に、その理由を聞いたところ……。 - なぜ駅ナカで鼻毛を抜こうと思ったのか 「3分 1000円」の世界
駅ナカで鼻毛脱毛を行っている店が、ちょっと話題になっている。店名は「ekibana(エキバナ)」。3分1000円で鼻毛を抜いてくれるこの店は、どのような特徴があるのか。話を聞いた。 - それでもTEACが、カセットデッキをつくり続ける理由
オーディオメーカーのTEACがダブルカセットデッキを発売した。カセットテープ市場は20年以上前から縮小しているのに、なぜこのタイミングで新製品を投入したのか。同社の担当者に理由を聞いたところ……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.