ニュース
コンビニとネット通販に対抗 老舗洋菓子チェーンの新戦略:ビジネスモデルの転換(2/3 ページ)
老舗洋菓子チェーンが新しい出店戦略や販売戦略を打ち出している。国内市場が頭打ちになる一方、コンビニやネット通販といったライバルが台頭していることが背景にある。老舗のブランド力を生かしてさらに成長できるだろうか。
舗洋菓子チェーンの新たな出店戦略
こういった購買行動の影響を受けて、老舗洋菓子チェーンは出店戦略を見直している。
シャトレーゼは郊外に出店することで成長してきたが、少子高齢化と都市部への人口流出で03年には505店あった店舗数が09年には431店にまで減った。現在、店舗数は回復基調にあるが、国内事業は頭打ちの状況なので海外事業に力を入れているという(参照記事:日経ビジネスオンライン「シャトレーゼ、郊外で鍛えた力を海外で生かす)。
路面店や百貨店から軸足を移す動きもある。TPCマーケティングリサーチの調査によると、不二家は近年、関東地方の路面店を中心に不採算店を多数閉店している。一方、増加傾向にあるのが駅ビルやショッピングセンターといったインショップ型の店舗だ。不二家レストランなどを除く約900店のうち、路面型店舗の割合は20%にとどまるが、ショッピングゾーン店舗は68%、駅前の店舗は12%となっている。不二家は変化する消費者のニーズに応えるために「今後新しいタイプの店舗の開発を検討、展開予定」(担当者)という。
首都圏を中心に約400店舗を展開している銀座コージーコーナーの広報担当者は「路面店より総合スーパーといった複合施設の店舗で購入するお客さまが増えた」と説明する。百貨店に軸足を置いて成長してきたモロゾフは「百貨店の撤退が相次いでいるので、別の販路を強化している」(広報担当者)という状況だ。
関連記事
- シュゼットが「キリンレモン」とコラボ “東京の新土産”で狙う「駅ナカ駅チカ」
「アンリ・シャルパンティエ」などで知られるシュゼットが「キリンレモン」とコラボ。「東京百年物語 キリンレモン サンドクッキー」を5月21日に発売する。 - 温泉街の小さな店に大行列 「熱海プリン」が生まれたワケ
熱海の温泉街に生まれた「熱海プリン」が売れている。新たに「熱海の商店街で一番並ぶ店」となった熱海プリンが生まれたワケとは? - なぜスシローは「スイーツ」に力を入れるのか
下校時間、部活帰りにスシローへ来店する学生たち(特に女子大生)が増加しており、ランチとディナーの間のアイドルタイムの集客力が上がっている。なぜなのか。今回はスシローが注力する商品改革について考察する。 - コメダが“コッペパン”に注力し始めた理由
コメダ、ドトールがコッペパン専門業態に進出。幅広い層に支持されており、ヒットしている。大手コーヒーチェーンがコッペパンに力を入れる狙いとは? - 新幹線で「たこ焼き」はNG? JR東海の見解は
新大阪駅改札内で販売されているたこ焼きには「新幹線車内と駅内で食べないで」という注意書きが貼られている。JR東海にその理由を聞いたところ……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.