40歳の壁を乗り越えるために、どうすればいいのか 「謙虚」のススメ:常見陽平のサラリーマン研究所(3/3 ページ)
仕事をしていると「マンネリ」を感じることはないだろうか。「昨日も今日も、そしてずーっと同じことをしなければいけないのか」と考えるだけで、嫌になるもの。そうした悩みを抱えている人は、どのようにすれば現状を打破できるのか。
「教えていただく」という姿勢が大切
では、謙虚さとは何か。難しく考える必要はない。筆者が仕事で心がけていることは、どんな人であっても敬語で話をすることである。自分より10歳下でも20歳下でも、常に敬語で話をする。なぜ敬語を使うかというと、相手に謙虚さが伝わるだけでなく、「この人にはこうで」「あの人にはこうで」とあれこれ考えなくてもいいので、楽なのである。
担当者が自分の子どもくらいの年齢であっても、その人から「教えていただく」という姿勢も大切にしている。その人は人生経験が不足していても、若者として社会を見ている。彼ら・彼女らが物事をどうみているのかという視点は参考になる。可能な限り、その人の良いところ、強みを探すようにもしている。相手をリスペクトするのだ。
仕事をしていると、どうしてもマンネリになることがある。そうしたときでも新鮮さを探すようにしている。マンネリ化しているなら、いかに速くできるか、あるいは深くできるかという点にこだわっている。これも、謙虚さのひとつではないか。仕事はさせていただいているという姿勢が大切だ。
昨今、巷(ちまた)で「人生100年時代」が騒がれている。労働人口の減少や年金などの問題もあって、一生働かなければいけない時代がやって来るだろう。生きていくためには、家がなければいけないし、服も着なければいけないし、きちんと食事を摂らなければいけない。「生きる=働き続ける」と考えると、やはり謙虚でなければいけない。いますぐ、できるはずだ。
常見陽平のプロフィール:
1974年生まれ。身長175センチ、体重85キロ。札幌市出身。一橋大学商学部卒。同大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、コンサルティング会社、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。長時間の残業、休日出勤、接待、宴会芸、異動、出向、転勤、過労・メンヘルなど真性「社畜」経験の持ち主。「働き方」をテーマに執筆、研究に没頭中。著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』『エヴァンゲリオン化する社会』(ともに日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)『普通に働け』(イースト・プレス)など。
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