こんなにあった! 誤解だらけの「フリーアドレス」:あなたの職場はどうですか?(1/5 ページ)
働き方改革の一環として導入を検討する企業も多いフリーアドレスだが、「決まった席がなくなるんでしょ?」などと分かった気になっている人が意外と多い。まだまだフリーアドレスに対する誤解ははびこっているのだ。
ある日、出勤すると、隣の同僚から「うちの会社もフリーアドレスを導入するらしいよ」と耳打ちされた。
そのとき、あなたは、「面倒だな」と感じるだろうか、それとも「待ってました」と思うだろうか。
ご存じのとおり、「フリーアドレス」とは、一般的には「個人用の机を用意しない」オフィスの形態だ。政府が進める働き方改革の1つとして言及されていることもあり、改めて注目を集めている。
2017年には、総務省の部局の1つである行政管理局行政情報システム企画課のオフィスがフリーアドレスを実施。職員1人当たりの床面積17%減、壁面書庫50%減を実現し、スペースの有効活用によるコミュニケーション活性化、意思決定の迅速化などの成果があったとして、美しく整ったオフィスの姿を公開した。
役所の机の乱雑ぶりはかなり激しく、狭いスペースに机とキャビネットが押し込まれて、書類がいたるところで山を作っていることが多い。それが変革できたのなら、わが社にもできるかも、と考えた民間企業のマネジャーは少なくなかったであろう。
事実、フリーアドレスを導入して成功している企業は着実に増えている。
16年に全国の大都市圏の企業3252社に対して行った調査によれば、フリーアドレス導入済みの企業は18%(一部実施も含む)に上り、13%の企業が「導入予定」「検討中」と答えている(出典:ザイマックス証券「大都市圏オフィス需要調査2016<働き方の変化とオフィス編>」)
16年の時点で既に3割を越える企業がフリーアドレスを導入または検討していたのだから、今、あなたの会社に導入されても不思議ではないのである。
そのように、かなり身近な話題となったフリーアドレスだが、「決まった席がなくなるんでしょ?」などと分かった気になっている人が意外と多い。今どきのフリーアドレスは、実はそんな単純なものではないのだ。
もしかすると、明日にでもあなたの会社がフリーアドレス導入を発表するかもしれない。そのときに的外れな言動をしてしまわないように、イマドキのフリーアドレスに対する誤解を解いてもらいたい。
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