社会人の転職理由、「給与・評価への不満」「休みを増やしたい」が増加:トップは「ほかにやりたい仕事がある」
待遇や休暇への不満が原因で転職を考える人が増えている――パーソルキャリア調べ。
人材サービスのパーソルキャリアの調査によると、2017年度にビジネスパーソンが転職を検討した理由は「ほかにやりたい仕事がある」が14.9%(前年度比0.7ポイント減)でトップ。2位は「会社の将来性が不安」(0.8ポイント減の10.7%)だった。
その一方で、3位の「給与に不満がある」(1.0ポイント増の10.5%)、10位の「評価方法に不満がある」(0.4ポイント増の3.2%)など、待遇に不満を持つ人は増えていた。
パーソルキャリアは「17年度は日経平均株価の上昇が続くなど景気回復が鮮明だったが、それが自身の給与へ反映されないことに不満を持つ人が増えた。友人が転職で年収が上
がった例を知り、(自分も)転職をすれば給与が上がると考えたのでは」と分析する。
4位の「残業が多い/休日が少ない」(0.3ポイント増の8.2%)、8位の「土日祝日に休みたい」(0.3ポイント増の3.3%)など、休暇制度に不満を持つ人も増えていた。
同社は「世間では“働き方改革”に注目が集まり、残業時間や休日出勤を抑制する傾向が強まっている。そのため、自社で改善の兆しが見えない場合は、転職によって希望の就
業環境に移ろうとする人がみられた」とみる。
年代別では、給与・休暇への不満を転職理由に挙げる人は20代、評価方法への不満を挙げる人は30代に多かった。40代にもこうした不満を持つ層は一定数存在したが、過去の調査から「倒産/リストラ/契約期間の満了」「業界の先行きが不安」などの割合が大きく下降し、同社は「雇用環境の改善が明らかなった」とみている。
調査は17年4月〜18年3月にかけて、パーソルキャリアの転職サービス「DODA」のユーザーを対象に実施。7万8169件の有効回答をまとめた。
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