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アメフト「悪質タックル問題」で日大学長が会見 2時間熱弁も真相見えず:一問一答を詳報(5/5 ページ)
アメフトの「悪質タックル問題」について、日本大学の大塚吉兵衛学長が5月25日に記者会見を開催。「ご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げる」と謝罪した。報道陣との質疑応答では、「内田前監督と深く話したことはない」などと述べた。
アメフト部は今後どうなるのか
――アメフト部は現在、事実上の活動休止状態だ。今後はどうなるのか。
大塚学長: 関東学生アメリカンフットボール連盟の裁定を待っている。来週にも裁定が出る予定で、それを基に今後の対応を決めたい。ただ、永久の活動停止は考えていない。できるだけ早い時期に活動を再開してほしい。
――今後のアメフト部をどう変えていきたいか。
大塚学長: アメフトの選手は、オフェンス/ディフェンスなどのポジションごとに異なるコーチの管理下で育つ。監督は取りまとめ役で、個人個人とのコミュニケーションは不足しがちだった。こうした面を改善し、ポジションごとの連携を高めたい。
――他大学のアメフト部からは、再発防止策がないと試合ができないといわれているが、今後どうするのか。
大塚学長: 学生と一緒になって考えねばならない。
――日大には「危機管理学部」が存在する。本来はこういったスキャンダルに企業・組織が対応するために作られた学部ではないか。この学部の教授陣から今回の件についてアドバイスを受ける予定はあるのか。
大塚学長: 教授陣と話し合いながら進めていきたい。
――学生の運動部を統括している立場である学長が、何らかの責任を取られることは?
大塚学長: 問題が解決した後に、そういう部分が出てきたら考えたい。今は、危機管理やコーチングの面を整備したい。
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