リモートワークすると会社の中身がすべてオープンになる:経営戦略としての「働き方」を考える時代(3/3 ページ)
350人以上のメンバー全員がリモートワークで働く会社にいると、さまざまなことが見えてきます。実際に業務現場で起きていることを交えて、リモートワークのメリットを紹介します。
リモートワーク導入の障壁とは
一方、リモートワークを導入しようという話になると「サボったらどうする?」「マネジメントがしにくい」などの話になることが多いのも事実。
オフラインの時はサボることを心配していないのに、オンラインになるとサボることを心配し始める、会社として課題があり、それを解決するための手段のはずなのに、マネジメントのしやすさを考えるなど。やはり新しいやり方なので、そういった不安な気持ちになるのも無理はないと思います。
しかし、「どこ」で働いているかが原因で問題が発生することはありません。もちろん人数も増えてきたのでそれなりに組織の問題は起こりますが、オフラインで起きているのと同じ問題ですし、オンライン特有という問題はないんだなと実感しています。
リモートワークを導入する際の障壁は、リモートワークを特別なものにしてしまう、非常に難しいものに捉えてしまうというマインドや考え方であることがほとんどだな、と思います。もちろん、オフライン前提ではないのでルールや考え方を変えないといけない部分はありますが、前提がしっかり整ってしまえば「誰にでも」できる働き方であり、決して特別なものではありません。
オフィスに集まって働くという、今私たちが「普通」だと思っていることは、ここ数十年の間にできた「普通」であって、当時の人たちが、皆が当たり前に働けるように作ってきた前提の上に成り立っているものです。
オンラインありきで働くということを前提に、「どうやったらできるか」を考え、1つずつ実践してみることで働き方は変えられると思います。
今から少しずつでも新しい働き方について考えてみてはいかがでしょうか。
著者プロフィール
石倉秀明(いしくら ひであき)
株式会社キャスター取締COO/株式会社働き方ファーム代表取締役
2005年に株式会社リクルートHRマーケティングに入社。アルバイト、中途採用領域の求人広告の営業からスタートし、チームマネジメント、事業企画、営業企画などを経験。09年に当時5人の株式会社リブセンスに転職し、主力事業であるジョブセンスの事業責任者として、史上最年少社長としての上場に貢献。その後、株式会社ディー・エヌ・エーのEC事業本部で営業責任者、新規事業、採用責任者を歴任。
16年より株式会社キャスター取締役COOとして活動する傍ら、個人事業主として多くのクライアントの採用や事業立案、営業部門強化のサポートなどを行い、株式会社働き方ファームを設立。18年より株式会社働き方ファームがキャスターグループに参画。
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