18年下半期に「転職がうまくいく人材」の特徴は……?:求人ニーズは増加中
2018年下半期に求人数が増える職種と、転職市場で求められる人材は?――パーソルキャリア調べ。
2018年下半期(7月〜12月)に求人数が増える職種と、転職市場で求められる人材は? 人材会社のパーソルキャリアによると、求人ニーズが強い職種は「IT・通信」「営業」「人事・経理・法務」「電気・機械」「企画・マーケティング」――の5つ。「IT技術やデータを有効活用した経験のある人は、筋道立ててアピールできれば高評価が得られるだろう」という。
金融・製造業界で活躍できるエンジニアが人気
IT・通信関係職では、金融・製造業界での求人が特に増加中という。FinTech(テクノロジーを活用した金融サービス)、IoT、AI(人工知能)――といった領域に注力し、研究開発部門などで活躍できるエンジニアを求める企業が多いためだ。
パーソルキャリアは「エンジニアのほか、顧客データを生かした新規事業の創出を図れるデータサイエンティストも需要が高く、待遇アップを目指した転職も成功しやすい」としている。
営業職では「付加価値」を生み出せる人材が人気
営業職では「『誰でもいいから採用する』といった姿勢の企業は減っている。付加価値を生み出せる人材が求められている」という。特に製造業界で、IoT(モノのインターネット)機器やロボットを適切に提案し、工場のシステム化を支えられる人材の需要が高いとしている。
人事・経理・法務で転職できる人材は……?
人事では、企業の課題に応じた採用戦略を立案できる人や、働き方改革に基づいた人事制度の構築ができる人が人気。経理では、IFRS(国際会計基準)に詳しい人や、IPO(株式公開)関連のノウハウを持つ人の需要が高いとしている。法務では、M&A(企業の買収・合併)におけるデューデリジェンス(投資リスク調査)や、コンプライアンス管理に関するノウハウを持つ人材が求められているという。
コネクテッドカー開発に携われる人は需要アリ
電気・機械系の職種では、半導体・電子部品メーカーが採用活動を積極化し、コネクテッドカー(つながるクルマ)、自動運転車、電気自動車(EV)関連の車載機器を開発できる人材獲得を進めているという。そのため、各種システムだけでなく、カメラ、センサー、半導体、電池――などの開発経験があるエンジニアのニーズが高いとしている。
企画職では、他社とのアライアンスやM&Aを効果的に展開し、ビジネスモデルの転換などを推進できる人材が求められているという。Webサービス、人材サービス、金融など無形の商材を扱える人材も人気としている。マーケティング職では、Webマーケティング担当者やEC担当者など“デジタルな手法”を生かせる人材のニーズが高いとしている。
金融関連職は求人減
一方、土木・建築、販売・サービスといった業種の求人数は、上半期から微増する程度。また、金融関連職の求人数は減少すると予測されている。パーソルキャリアは「銀行が採用を抑え、ITによる業務効率化を取り入れる方針のため」とみる。
同社は「転職市場全体としては、下半期も求人ニーズは旺盛。転職希望者にとっては、いろいろな選択肢からより自分に合った仕事を選べる半年間になりそうだ」としている。
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