KDDIの「INFOBAR」今秋復活 原点回帰で“あえてのガラホ”:「+メッセージ」も使える(1/3 ページ)
KDDIが「INFOBAR」シリーズの新商品「INFOBAR xv」を今秋に発売する。シリーズ誕生15周年を記念したモデル。あえてガラホ(Androidベースのフィーチャーフォン)とした点が特徴。
KDDIは7月12日、独特のデザインで高い人気を得てきた携帯電話「INFOBAR」シリーズの新商品「INFOBAR xv」を今秋に発売すると発表した。シリーズ誕生15周年を記念したモデルで、「初代の再現」がテーマ。2011〜15年の製品とは異なり、スマートフォンではなくあえてガラホ(Androidベースのフィーチャーフォン)とし、キーによる操作感を再現した点が特徴だ。
あえてガラホにしたワケは
従来モデルと同様、プロダクトデザイナーの深澤直人氏がデザインを担当し、京セラが製造する。かつては技術的に実現できなかったフレームレス構造を採用し、端末の際までディスプレイとキーが占めるデザインとした。
ターゲットはINFOBARシリーズのファンだが、若年層や、スマホとフィーチャーフォンを2台持ちしている層を取り込む狙いもあるという。
KDDIは17年、INFOBARシリーズなどを生み出してきた携帯電話の開発プロジェクト「au Design project」の作品を集めた展覧会「ケータイの形態学 展」を東京都内で開催。訪れた多くのファンから「懐かしのINFOBARをまた使ってみたい」との声が届いたため、長年親しまれてきたバータイプでの開発を決めたとしている。
本当に持ち運びやすい形状は“バー”
プロジェクトデザイナーの深澤氏は「今はスマホを持つ人がほとんどだが、本当に持ち運びやすい形状は“バー”だ。あえてスマホではなくガラホとしたが、ユーザーは操作を指で覚えているだろう」と話す。
「はやりの色を取り入れ、従来通りキーにも色を付けたデザインに仕上げた。INFOBARを知らなかった若い層にも(需要に)火を付けたい」(深澤氏)と意気込む。
価格は未定だが、「一般的なガラホよりはやや高く、スマホのハイエンドモデルよりは安くなる予定」(KDDI 商品・CS統括本部 プロダクト企画部の砂原哲マネージャー)という。
カラーは「NISHIKIGOI」など3色、「+メッセージ」も使える
カラーは、ベージュ・赤・ライトブルーを組み合わせた、おなじみの「NISHIKIGOI」のほか、ナスの色をイメージした「NASUKON」、ピンクやパープルを組み合わせた「CHERRY BERRY」の3色をそろえる。
3.1インチの液晶ディスプレイ、約800万画素のカメラ、テザリング機能などを搭載し、受信時最大150Mbpsの4G LTE通信に対応。追加でのダウンロードはできないが、「LINE」「+(プラス)メッセージ」などのアプリも搭載する。開発中の卓上ホルダーと組み合わせることで、置時計としても使用できるという。
メニューボタンを押すと「データフォルダ」「ミュージック」などのメニューが立ち上がるなど、懐かしさを感じられるUI(ユーザーインタフェース)も取り入れた。
2台持ちユーザーの需要に対応するため、Bluetoothでスマホと連携し、INFOBARに話しかけるとスマホの「Google Assistant」「Siri」を起動できる仕組みも設けた。
サイズは48(幅)×138(高さ)×14(奥行き)ミリとなる予定で、重量は未定。
クラウドファンディングで支援者募集
「INFOBAR xv」のリリースに向け、KDDIは同日から、クラウドファンディングサイト「Makuake」で開発支援者の募集を始めた。3240円(税込)から出資を受け付け、支援者には(1)クレジットタイトルへの記名、(2)専用ハードケースの提供、(3)深澤氏のサイン入り限定オブジェの提供――などのリターンを行う予定。
支援者には開発の進捗(しんちょく)状況を知らせるメッセージを順次配信するほか、抽選でファンミーティングにも招待するとしている。
このほか、多くのファンの要望に応えるため、歴代のINFOBARを集めた展覧会「INFOBAR展(仮称)」を10〜11月に東京・六本木で開く計画もあるという。
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