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「アイコス」は紙巻きたばこより安全――フィリップモリスが強調する狙いとは:念願の米国展開なるか(2/2 ページ)
フィリップモリスが、紙巻きたばこから「アイコス(IQOS)」に切り替えると疾病リスクが下がるとの試験結果を発表。切り替えた人は、喫煙を続けても体内から発がん性物質などが減っていたという。結果はFDAに提出済みで、米国での販売許可獲得につなげる狙い。
今後は学会誌にも投稿 念願の米国展開なるか
ピカベット氏は「これまで喫煙に起因する病気を防ぐ手段は禁煙だけだったが、アイコスに切り替えると、がん、呼吸器疾患、循環器疾患への罹患(りかん)のリスクを低減できる見込みがあることを証明できた」と繰り返し強調。今後は、査読付きの学会誌などに論文を投稿し、試験結果の認知度をさらに高めていくという。
試験で一定の成果を得たPMIだが、「FDAがいつ最終的な判断を下すかは分からない」(ピカベット氏)という。「ゆくゆくは紙巻きたばこから撤廃し、全ての喫煙者にアイコスを届ける」という目標を掲げる同社は、この結果を念願の米国展開につなげられるか。
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