コラム
東京オリンピックはもはや“国難”なのか 浮上する「サマータイム」:国民生活への影響大(3/3 ページ)
酷暑対策で東京五輪期間中のサマータイム導入がにわかに浮上しているが、IT化した社会で簡単に実現できるものではない。
「チャンス」なのか
7月には元陸上選手の為末大氏が「ところで大会期間中の気温を心配する人たちと、現政権に反対の人たちが妙に重なっているのが偶然だろうか」とTwitterに投稿し、批判も受けた。為末氏の意図は不明だが、五輪に向かって国民が一丸となるような時代ではなく、むしろ分断の触媒にもなりかねないことを示してもいる。
五輪組織委の森会長は日刊スポーツによるインタビューに対し、「“ピンチはチャンス”という発想で、暑さ対策で日本のイノベーションを世界に発信する機会だ」と述べたという。自ら招いたように見える「ピンチ」に対し、御年81歳の森氏に鼓舞される「チャンス」とは何なのか。この困難を乗り切った先にあるのが「オリンピックの成功」だけで国民は喜んで協力してくれるのだろうか。
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