インタビュー
天才プログラマー・佐藤裕介は限界を感じていた――知られざる過去、そこで得たメルカリ対抗策:2社を上場に導くも(3/6 ページ)
2018年2月に誕生したヘイ株式会社。代表取締役にはプログラマーの佐藤裕介さんが就任した。佐藤さんはGoogle出身で、フリークアウト、イグニスの2社を上場に導いた人物。そんな彼がheyを設立したのは、順風満帆に見えるキャリアの陰で抱えていた、自分のある「限界」を突破するためだった。
佐俣さん、光本さんも「次の一手」を模索していた
僕自身には作り手としてのこだわりは、当時はまだありませんでした。だけど、自分に何ができるのかを考えた結果、そうした強いこだわりを持ってモノづくりに向き合う人たち=「ライジング・セラー」を支援する仕組みを作りたいと思えたんです。
――それがheyを作る構想になったのですね。
コイニー社とストアーズ・ドット・ジェーピー社を経営統合し、「こだわりを持ってモノづくりをする作り手」を決済とEC運営で支援するheyを設立しました。
元々、コイニ―代表の佐俣奈緒子と、ストアーズ・ドット・ジェーピー会長の光本勇介とは長い付き合いで、しかも、僕だけでなく3人それぞれが、事業の次の一手を考えているタイミングでした。
佐俣は競争が激しく、スピードが求められる決済市場で勝ち抜くため強力なマネジメントチームを求めていました。光本は事業をMBO(マネジメント・バイアウト)し、スタートトゥデイ(現ZOZO)傘下から抜けてしばらく立っていたものの、模索は続いていました。それで、今のチームができることになったんです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 就活をやめてエストニアへ そこで私が確信した日本と世界のキャリア観の決定的な違い
普通なら就職活動真っ只中の期間である大学3年生の1月から大学4年生の6月までの約半年、就活を中断してエストニアに留学中の筑波大学4年生、齋藤侑里子さん。そんな彼女が現地で感じた、日本の就活への違和感、グローバルスタンダードなキャリアの築き方とは――。 - なぜメルカリはホワイトな労働環境をつくれるのか?
メルカリの福利厚生がホワイトすぎると話題だ。多くの日本企業は働き方改革を実践するため、残業時間の規制などに躍起になるが、根本的な誤解も多い。メルカリの取り組みを知ることで働き方改革の本質が見えてくるはずだ。 - 時代の変化から逃げてはいけない “元受付嬢”が受付の自動化に取り組む理由
11年間にわたり「受付嬢」として活躍した後、起業して、オフィスの受付業務を効率化するシステムを開発したディライテッドの橋本真里子さん。彼女は自分の仕事を機械に奪われるどころか、むしろ能動的に仕事の一部を機械に置き換え、自動化したのである――。 - YouTuber教育プログラムで子どもたちに教えている、動画の撮り方より大切なこと
子どもたちのやりたいことを叶えたいという思いから「YouTuber Academy」の運営を始めたFULMA代表の齊藤涼太郎さん。彼が考える、子どもたちに身に付けてほしい、変化の激しい時代を生き抜くのに必要な力とは何だろうか? - プロ野球選手からビジネスマンに “生涯現役”貫く江尻慎太郎さんの人生
2001年にドラフトで日本ハムファイターズに入団。その後、横浜ベイスターズ、福岡ソフトバンクホークスでプロ野球選手としてのキャリアを過ごした江尻慎太郎さん。現役引退後、彼が選んだ道はビジネスマンだった。江尻さんの仕事観、人生観に迫った。