わが家をとりこにした西表島の仙人:内田恭子の「日常で触れたプロフェッショナル」(5/5 ページ)
旅行といえば海外にしか目が向かなかったわが家が、沖縄・西表島の魅力にとりつかれたのは2年前のこと。今年のGWも西表に。その理由の1つには、現地で出会ったある人の存在が……。
山登りは人生と一緒
森本さんと滝登りをしている時に、おっしゃっていた一言が印象的だ。
「山登りは人生と一緒」
楽なときもあれば、滑って大変なときもある。普段耳にしたら、はいはい、とスルーしてしまいそうだけれど、やっぱり仙人の言葉だけあって心に響く。誰の助けも借りず、自分の荷物を自分で背負い、ツルツルすべる身長より高い岩を、体全部を使いながら、ひたすら前を向いて一生懸命登っている子どもたちを見ていて、そうだよね、とうなずいてしまった。
こんなに何かに夢中になれるんだもの。この先の人生は何も分からないけれど、きっと大丈夫なはず。そして何かにつまづいた時には、また自然の力を借りにくればいいよね。子どもたちの小さい背中を見ながら、そんな思いがよぎった。
そんなわけで西表島と森本さんの魅力にすっかりハマってしまった私たちは、今年のゴールデンウィークもまた「島に呼ばれてる〜」なんて言いながら行ってきてしまった。
2回目は新鮮さが薄れていたらどうしよう、なんてちょっと不安もあったけれど、余計なことだった。そこにはいつも雄大でそこ知れぬパワーをもった自然と、ちっとも変わらない森本さん(仙人だから)が待っていてくれた。そしてまだまだ知らない西表島の魅力を存分に体全体で味わってきたのだった。
あまりにも私がその話をするから、友人家族が数組、その後西表島へ行ってきて、やっぱり島と森本さんの虜になって帰京してくるのだった。自然が好きな人もそれほどでもない人でも、島は受け入れてくれる。はあ、西表島。とてもじゃないけれどその素晴らしさはここでは語り尽くせない。しばらくしたらまた行きたいなあ。
著者プロフィール
内田恭子(うちだ きょうこ)
キャスター。1976年6月9日、ドイツ・デュッセルドルフ生まれ。神奈川県横浜市出身。1999年、フジテレビ入社。同局のアナウンサーとしてさまざまな番組を担当後、2006年に退社・結婚。現在はテレビ・ラジオ・雑誌連載・執筆活動などをベースに、読み聞かせグループVOiCEを立ち上げ都内の小児病棟などで読み聞かせを行い、また「女性のHappyは世界を変える」をテーマにLena’sを主宰し日々活動を行っている。公式ブログ「Dear Diary,」
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