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ピンチをチャンスに変えてきた――旭酒造・桜井会長が振り返る「獺祭」と歩んだ日々:“負け組”だからこその戦略(4/4 ページ)
日本酒「獺祭」を製造する旭酒造の桜井博志会長が、東京工科大学(東京都八王子市)で行われた特別講義に登壇。「獺祭」を世界的なブランドに育てる上で味わった苦労や、酒づくりに対するこだわりなどを語った。
人生は「ギブアンドテイク」
自社が被災したにもかかわらず、被災地の支援を行った理由について、桜井氏は「人生はギブアンドテイクが大事。まずは他者に与えなければ、何かを受け取ることはできないからだ」と語る。
「被災したからといって、支援などに頼っているようでは業界では生き残れない。どんな時も、お客さんを大切にする姿勢でやってきたからこそ、ここまで酒造を続けることができた」
被災した影響で停止していた「獺祭」の出荷は、9月13日に再開される。桜井氏は「今後も旭酒造は、社会に何ができるかを考えていきたい」と力を込め、講義を締めくくった。
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