試合後の会見を拒否した、巨人・高橋由伸監督の「過ち」:赤坂8丁目発 スポーツ246(3/4 ページ)
巨人の高橋由伸監督が、試合終了後の会見を拒否した。この行動に対して、多くのメディアは優しく報じているが、本当にそれでいいのだろうか。指揮官の会見拒否には意味がなければいけないのに、高橋監督は何を考えているのかよく分からなくて……。
監督としての器はどうなのか
ざっと直近の会見拒否例を挙げて振り返ってみたが、これらのケースと照らし合わせて検証してみると、どうしても高橋監督には指揮官としての器の小ささと無策ぶりがあらためて浮き彫りになってしまうような気がしてならない。現在の巨人は20日現在で辛うじて3位をキープしているが、リーグ内では最も消化試合数が多い上に最下位の阪神とわずか1ゲーム差だ。
会見拒否についても昨季の楽天・梨田前監督のように急失速に歯止めをかけるべく選手の気持ちを鼓舞させようというようなプラス思考の狙いは、これまでの高橋監督の言動を見聞きしても残念ながら感じられない。乱暴な言い方をあえて承知で言わせてもらうが、そもそものイメージが「暗い」からだ。
身内であるはずの巨人ファンからも高橋監督の統率力や手腕に批判が殺到している現状を顧みても、今回の会見拒否に対する世間の同情論は一部の由伸シンパを除きほとんど聞こえて来ない。
この会見拒否の理由についての真相は定かではない。それでも周囲からは「大敗してしまったし、いちいちメディアにコメントするのも“かったるい”と思っていたからなのでは」「いや、もうそもそも監督としてやる気をなくし『辞表』を出す決意をしてしまったんじゃないのか」などといった憶測まで招いており、残り10試合を切ったチーム全体の士気にも悪影響を及ぼす危険性すら漂う。
ざっと見渡す限り、高橋監督の会見拒否に関する各メディアの報道は一部を除いておおむね優しい。しかし、そこまでこびへつらう必要性はないにしてもメディアの向こう側にはファンがいることを忘れてはいけないだろう。
さらに加えて言えば、ジャイアンツには球団創設者・正力松太郎氏の遺訓「巨人軍は常に紳士たれ」が受け継がれているはず。本来ならば、それを地で行く立場でなければならない現場トップの高橋監督があからさまにジェントルマンとは言い難い対応をとったのは極めて残念なことであり、紳士球団としては問題視しなければいけないことだと考える。
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