「人生100年時代」の働き方に社会人の8割が「不安」 その理由は……?:定年後もキャリアを築けるか
人材会社アデコが「人生100年時代」におけるキャリアに関する意識調査を実施。8割の人が自身のキャリアに不安を抱いている実態が浮かび上がった。
医療の進化などにより、100歳まで人生が続くことが当たり前になる「人生100年時代」が今後訪れるといわれている。寿命の延長に伴い、仕事からの引退が長引くことも予想されるが、働く人はどんなキャリアを送っていくのだろうか。
人材会社アデコが社会人に意見を聞いた結果、引退の時期については「年齢を問わず、元気な限り働きたい」(22.9%)と答えた人が最多だった。
「65歳くらいまで」(24.0%)、「70歳くらいまで」(20.1%)と続き、同社は「年金受給への不安もある中で、多くの人は定年後も何かしらの形で働くようだ」とみている。
不安に感じる点は?
ただ、キャリアについては76.9%が「(寿命の延長によって)自身のキャリアがどうなるのか不安だ」と回答した。
不安に感じている点は「(仕事に必要な知識の)学び直しや生活費などにかかるお金」(52.9%)が最多だった。「自分の能力や気力を維持できるかどうか」(28.6%)、「長時間労働など、時間の面」(7.6%)、「周囲の理解」(2.3%)なども挙がった。
定年後の再就職、副業、兼業といったセカンドキャリアについて、「明確なビジョンを持っていない」と答えた人も72.8%に上った。
一方、明確なビジョンを持っている人は、長く働くために「情報収集」(45.0%)、「現在のスキルレベルを上げる」(44.0%)、「人脈作り」(36.1%)などの準備を行っていることが分かった。
調査は2018年8月にインターネット上で実施。20〜69歳の男女2200人を対象とした。
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