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「投資対象として仮想通貨の台頭は、金価格の崩壊をもたらす」 米アナリストが指摘:安全資産にはなり得ない
米投資調査会社Morningstarのエクイティ・アナリストであるクリストファー・イントン氏は、投資対象として仮想通貨の台頭がもたらすリスクについて警鐘を鳴らした。投資資金が仮想通貨から金に流れた場合、金価格は崩壊する可能性があるという。
投資資金が仮想通貨から金に流れた場合、金価格は崩壊する可能性がある――。米投資調査会社Morningstarのエクイティ・アナリストであるクリストファー・イントン氏は、投資対象として仮想通貨の台頭がもたらすリスクについて警鐘を鳴らした。
多くの人が仮想通貨投資に参入し、仮想通貨が注目を集めたことなどが支えとなり、2017年に仮想通貨価格は急騰。そんな中、仮想通貨が投資対象として金に代わる存在になるのではないかという期待も高まっていた。
だが、イントン氏は、金の需要の約40%は投資によるものであることを踏まえると、投資資金が金から仮想通貨に流れた場合、金価格は急落し、投資市場は大混乱に陥る可能性があると指摘する。
イントン氏は、この脅威がどの程度になるのかを図るため、流動性や機能的目的、供給の希少性、将来の需要の確実性、パフォーマンスなどの要素で構成したフレームワークを作成し分析を実施。その結果をみても、仮想通貨は金のような安全資産にはなり得ないとの結論に至ったという。
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