19年版「アジア大学ランキング」発表 日本の大学は……:日本の大学は教員確保に苦戦か
英大学評価機関Quacquarelli Symonds(QS)がこのほど、2019年版「アジア大学ランキング上位500校」を発表した。日本の大学は……
英大学評価機関Quacquarelli Symonds(QS)がこのほど、2019年版「アジア大学ランキング上位500校」を発表した。日本の大学で最も上位にランクインしたのは東京大学で11位(昨年13位)だった。
1位はシンガポール国立大学(NUS)で、昨年の2位から首位に。2位は香港大学(HKU、香港、昨年5位)、3位はナンヤン理工大学(NTU、シンガポール、昨年1位)、3位は清華大学(中国、昨年6位)、5位は北京大学(中国、昨年9位)――と続いた。中国本土の大学のランクアップが目立った。
日本の大学は上位500校の中に89校がランクイン。11位だった東京大学を筆頭に、14位に京都大学(昨年17位)、16位に大阪大学(昨年15位)、18位に東京工業大学(昨年14位)、23位に東北大学(昨年20位)、26位に名古屋大学(昨年27位)などがランクインした。
私大では早稲田大学が36位(昨年39位)、慶應義塾大学が42位(昨年36位)だった。
評価項目の1つである「学生に対する教員の比率」では、日本の大学89校のうち70校が低評価という結果に。日本の大学が教員の増員に苦戦していることが分かった。
また、「教員当たり論文発行数」では89校中77校が昨年より低い結果となっており、日本の大学の研究能力がアジアの競合大学と比較して落ちていることが読み取れるという。
同社のリサーチ責任者、ベン・ソータ―氏は「アジアは世界で最も高等教育機関の競争が激しい地域。今回の結果を総合的に勘案すると、今後も競争力を維持するためには研究開発と教育提供にさらなる投資が必要だ」と指摘する。
ランキングは「学術的な評判」「雇用者からの評判」のアンケート調査結果や「学生1人当たりの教員比率」「外国人教員比率」「留学生比率」「海外からの交換留学生比率」「海外へ留学する交換留学生比率」「博士号を持つ教員比率」「教員当たりの論文発行比率」「論文当たりの被引用比率」「国際的な研究ネットワーク指数」の計9項目の評価項目を基に算出した。
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